ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう
  • 大泉洋『探偵はBARにいる』シリーズへの愛を語る「“好きなんだけど映画館には行かない”だと続かない」
  • 福士蒼汰&吉沢亮 2人の成長した部分とは?映画『BLEACH』撮り下ろしインタビュー
  • 『ゴースト・イン・ザ・シェル』のバトーさんを直撃! 原作愛がハンパなくて『イノセンス』制作を懇願するレベル
  • 『斉木楠雄のΨ難』インタビュー 佐藤二朗「橋本環奈が高校にいたら可愛すぎて男子は正気を保てないでしょ」
  • 北原里英が映画主演で後輩に見せる“道”「AKB48が夢の通過点では無くゴールになっているからこそ」
  • 『アントマン&ワスプ』エヴァンジェリン・リリーインタビュー「7歳の息子がワスプになりきっているのをこっそり見てしまったの!」
  • 『ブレードランナー 2049』“ジョイ”と“ラヴ”にインタビュー「SF映画は女子が観ちゃだめ? そんなわけないわ!」
  • 窪塚洋介が明かす未体験への挑戦と驚き 映画『沈黙-サイレンス-』でハリウッドデビューを飾る
  • 『ジュマンジ』でタフな美女戦士を熱演! カレン・ギランの好きなゲームは「メガドライブ『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』」
  • 北野武からの出演オファーに「役者やってて良かった」 『アウトレイジ 最終章』池内博之インタビュー
  • 柄本佑が前田敦子を絶賛「“僕のあっちゃん、私のあっちゃん”にしたくなる魅力がある」
  • 不潔で下劣な男に挑んだ阿部サダヲ「珍しく自分の写真を撮ったほど、別人になりきれた」
  • 『スーサイド・スクワッド』のダイバーシティを担う二人に直撃 「人間関係を構築するのに必要なこと教えよう」
  • CMのオファーが欲しい!本郷奏多の中のエンヴィー<嫉妬>炸裂!? 映画『鋼の錬金術師』撮り下ろしインタビュー
  • 『レディ・プレイヤー1』キャストインタビューで判明!「実際にこの映画をテーマにしたゲームが発売予定だよ」
  • 仲良し全開のフラッシュ&サイボーグを直撃! 自分がバットマンだったらスカウトしたいキャラは?

体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]
ガジェ通制作ライブ
→ガジェ通制作生放送一覧

少子化の原因が分かったので対策書く/書籍『失敗すれば即終了』の補足(デマこい!)

子供に投資したいという習性は、しかし、「何人の子供を持つか」という判断にジレンマを生じさせる。

子供1人あたりの投資されるリソースは、子供の数が少ないほど多くなる。一方、病気や事故で子供が死んだ場合には、投資したリソースが(子孫を残せないという点で)ムダになってしまう。リスクヘッジをするためには、できるだけたくさんの子供を持ったほうがいい。

リスク回避のためにはたくさんの子供が必要だが、子供が増えると1人あたりの投資が減ってしまう。そういうジレンマが生じるのだ。

したがって、女性が生涯に産む子供の数は──合計特殊出生率は、子供が死亡するリスクと、子供1人あたりの投資最大化とが均衡する点で決まるはずだ。

少子化の原因が分かったので対策書く/書籍『失敗すれば即終了』の補足(デマこい!)

上図は、このことを模式的に表したグラフだ。

曲線Iは、子供1人あたりへの投資量を示している。母親が生涯に利用できる育児資源を100%とした場合、子供が2人なら、50%ずつを投資できる。子供が4人に増えれば、子供1人あたりへの投資量は25%になる。子供が増えるほど、子供1人あたりへの投資量は減る。したがって曲線Iは右下がりのグラフになる。

曲線Rは、母親がリスク分散のために産む子供の数を示している。縦軸には右側、親のリスク回避性向を取る。文明が始まる以前の、子供が簡単に命を落とした時代を思い浮かべてほしい。リスク回避性向が強い(※つまり子供を失うリスクを大きく見積もる)母親ほど、リスク分散のためにたくさんの子供を産んだはずだ。したがって、曲線Rは右上がりのグラフになる。

このモデルでは、曲線Iと曲線Rの均衡する点Pで、女性1人の生涯の出産数が決まる。その社会の合計特殊出生率が決まると言い換えてもいいだろう。

日本では、年間所得500万円以下の世帯では子供の数が減る傾向にある。一方、500万円を超えても、子供は増えない*8。

*8「いま失敗すれば、日本終了。」 『デマこい!』
http://rootport.hateblo.jp/entry/2015/05/13/004054

カネが無いと子供を減らすが、どんなにカネがあっても子供の数を増やさないのだ。この現象は、上記モデルに当てはまる。世帯所得が一定以下ではヒトは結婚をためらうし、子供を作らない。なぜなら子供に充分な投資ができないからだ。反面、どんなに所得が増えても、子供を増やそうとはしない。子供の数をいたずらに増やすよりも、子供1人あたりへの投資を最大化しようとするためだ。

少子化の原因が分かったので対策書く/書籍『失敗すれば即終了』の補足(デマこい!)

ここで、母親の暮らす社会で死亡率が下がった場合を考えてみよう。

栄養状態の改善や、医療技術の発達によって、子供が死にづらくなった社会だ。するとリスク回避性向が変わらなくても(※つまり子供を失うことを恐れる気持ちが同じでも)リスク分散のために産まなければならない子供の数は少なくて済む。したがって死亡率の低下は、曲線R全体が左側にシフトすることで表現できる。(※シフト=平行移動)

少子化の原因が分かったので対策書く/書籍『失敗すれば即終了』の補足(デマこい!)

死亡率の低下により、曲線Rが曲線R’まで左側にシフトすると、曲線Iとの交点P’が新たな均衡点になる。母親はP’の水準で子供の数を決定するため、生涯の出産数は少なくなる。

死亡率の低下にともない、合計特殊出生率が低下するのはこのためだ。自然法則に反したものではなく、むしろ自然環境に適応するために進化した習性が、現代社会では少子化をもたらしているのだろう。

では、少子化を解決するにはどうすればいいだろう?

まさか子供の死亡率を高くするなどと言う乱暴なやり方はできない。低死亡率を維持したまま、合計特殊出生率を向上させる方法はあるだろうか?

戦後日本をふり返れば、1964年に団塊世代の第一陣が18歳を迎えた。ここから十年間に渡り、合計特殊出生率は回復傾向だった。1970年代は第二次ベビーブームで、団塊ジュニアと呼ばれる世代が産まれた。しかし、乳児死亡率は上昇しておらず、むしろ低下を続けていた。

当時は高度成長の華やかなりし頃だ。日本は戦後からの復興を世界に知らしめた。白黒テレビがカラーテレビに置き換わり、クーラーで真夏も快適に過ごせるようになり、マイカーを買えるようになった。このような社会情勢のなかで、結婚・出産を奨励する風潮が広まったのだろう。

言い換えれば、この時代の人々は、将来の所得が増えると信じることができたのだ。そう遠くない未来に、欧米の先進国に追いつけるだろうと素朴に考えることができた。「自分が将来利用できる育児資源は増えるだろう」という合理的な期待を持つことができた。それが高度経済成長期だった。

もちろん実質的な所得は、80年代やバブル期の人々のほうが多かった。が、その頃には日本は「坂の上の雲」に到達してしまい、将来の自分の所得が倍増する姿を想像できなくなっていたのではないだろうか。日本は飛び抜けて豊かな国になり、具体的な将来像としてモデルにできる国は、もはや無かった。「将来の育児資源が増える」という合理的期待を持つことができず、合計特殊出生率は低下の一途をたどった。政府が具体的な少子化対策に着手するのは90年代に入ってからだった。

少子化の原因が分かったので対策書く/書籍『失敗すれば即終了』の補足(デマこい!)

将来利用できる育児資源が増える場合、子供の数は変わらなくても、1人あたりの投資は増える。現在、利用可能だと思える生涯の育児資源を100%とした場合、子供が2人なら1人あたり50%ずつだ。これが将来120%まで増えると予測できたなら、子供1人あたりに60%ずつを費やすことができる。

前のページ 1 2 3 4 5 6 7 8 9次のページ
寄稿の記事一覧をみる

記者:

ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。

TwitterID: getnews_kiko

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
スマホゲーム タラコたたき