『ザ・ウォーク』ジョゼフ・ゴードン=レヴィットが挑戦を語る「一年間仕事が無かった」
1974年、当時世界一の高さを誇ったワールド・トレード・センター。その高さ411m、地上110階にも及ぶツインタワーの間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの空中散歩に挑んだひとりの男がいた――。フランス出身の大道芸人フィリップ・プティの実話を映画化した『ザ・ウォーク』(原題:『The Walk』)が、2016年1月23日(土)より全国ロードショーとなります。
主演は、数々の作品に出演し、自身でも映画を制作するなど、意欲的な活動を続けるジョゼフ・ゴードン=レヴィット。今回ガジェット通信では電話インタビューを敢行。作品について、自身の過去について、色々とお話を伺いました。
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―この物語の、どこに惹かれましたか?
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット:誰しもが夢を持っていて「こうなればいいのに」と思うだけで普通はあきらめてしまうけど、フィリップ・プティはそれを追及して、実際に成功させた。その事実に一番惹かれたんだ。
―確かに普通の人には出来ない事ですね。フィリップみたいな人間が近くにいたらあなたは止めますか?
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット:いい質問だね! 今まで聞かれたことがなかったな。命がかかっていることだから、最初は絶対に止めると思う。でも、フィリップはきっと僕を説得するだろうし、僕も「彼がやらなくてはならないことなんだ」と納得して、最後は手伝うだろうね。
―劇中に「僕はクレイジーだ」というセリフがありますが、ジョセフさんご自身が周りと自分が違うと思う所はありますか?
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット:フィリップは、あのワイヤーウォークに挑戦した当時も、そして40年たった今も自分のことを変わり者だと言っているね。僕は彼みたいに何かに命をかけて挑戦したことはないけれど、自分の仕事に対して、譲れないものや、こだわりがあるということに関しては共感する部分があるんだ。今回の作品もフランス語のイントネーションやスタントにとてもこだわったよ。
―フランス語もそうですが、実際にワイヤーウォークにも挑戦されたそうですね。
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット:バランスを取るためのポールを持って、実際にワイヤーの上を歩いたよ。ハーネスを付けていたが、それは落ちてしまった時のためのもので、歩行を助けるものじゃなかった。監督の素晴らしい演出によって迫力のあるシーンになったと思うけれど、これはフィリップにとってスタントではなく芸術なんだ。僕もそういう意識で撮影に挑んだよ。
―素晴らしい挑戦ですね。ご自身の人生で一番の“挑戦”とはどんな事ですか?
ジョゼフ・ゴードン=レヴィット:僕は6歳から演技の世界で生きてきたんだけれど、大学に入るため、19歳の時に一度この世界から離れたんだ。大学卒業後の20代前半に俳優業に戻ってきたんだけれど、これまでとは違う新しい挑戦をしたかったから、19歳までにやっていたテレビのコメディや学生ものはやらなかった。それで、一年間はほぼ仕事が無くて、辛い時期を過ごしたし、周りからも「前の様な仕事をすれば?」と言われたけれど、決して信念を曲げなかった。その結果、いまの僕があるから、その決断はすごく良かったと思っているよ。
―本日は素晴らしいお話をどうもありがとうございました!
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