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「原発事故の損害賠償に関する公正な処理を求める緊急提言」報告会テキスト起こし

それでは東電管内ではどうするかというと、これは原則論からいったらもう福井先生がおっしゃったように東電のステークホルダーが負担すべきですが、これさらに言えば河野先生がおっしゃったように、視点としては国民の賠償負担をどうやって最小化するかですね。そうすると、賠償は東電がやらないところは全部国民がやるわけです。税か国債でやるわけですから、それを最小にするするためには東電の資産を最大の価値で売却しなきゃいけない。ということになります。そして、その売却するのはですね。例えば送電線のような規制された料金のところはキャッシュフローはわかりますから、それなら国が買ってもいいかもしれない。他の発電所なんかは色んな技術をもったところがありますから、それは国際入札で最大の価値をあげるということが、いずれかの段階で必要なんじゃないかと思います。
ここで我々が提案したなかではですね。実は具体的な発送電分離とかそういうことはまったく言っていないし、そこでの形態はどこだっていい。

極端な話、東電が全ての発電施設と送電施設を持ち続けることが、これからのキャッシュフローを最大化するならそれでもいい。発送電分離もあり得る。そこは再生のプロセスを考えるところで考えればいいと思います。

我々の主張は、「他の電力会社に負担させるべきではない」「東電のステークホルダーが全額負担をして、そして一度整理されたうえで再生を考える」というものです。後者に関しては、今後エネルギー政策をどうするかという視点を入れていく必要があると考えています。

最後に触れたいのは、今回の政府のスキームというのは、個別の破たん事件ごとに法律を作っていこうという事後的な処理ということになります。しかし、そんなことをしていたら原則が崩れてしまう。これはもう日本の企業再生法で全部処理できます。それから損害賠償も、もちろん細かいところは損害賠償に関してスキームの法律を作る必要があると思いますけど、現状の原子力損害賠償法をちゃんと理解してやることが大事。これを1つごとにやるなんてのは、国際的にもたないやり方です。あくまで原則に沿ってやる、ということです。以上でございます。

池田信夫さん(ブロガー、株式会社アゴラブックス代表取締役)のお話

 
池田です。僕はもう補足の補足みたいな話になってしまいますけれども、実は僕のブログでこの問題について書いていたということもあって、色々なテレビ番組に出演を要請していただいたりしております。三日前、日経CNBCさんの番組で民主党の城島さんと討論したんですけども、そのときもこの話題が出ました。1つの問題は城島さんがおっしゃるには党内でまだまだ非常に議論があると。彼の印象だとやっぱりこの問題って、なるべく処理しないでくれというほうの方々の声は非常に強いと、なるべく東電を大事にしてやってくれという方の声ばっかり聞こえてくるもんでなかなか動きにくい。という話と、もう1つやっぱりかなり後ろ向きのお話なんですね。政治的になかなかアピールしにくいと。僕はその時に申し上げたのは、むしろあまり後ろ向きの問題と捉えないで、これを機会に電力事業が再生するきっかけとお考えになったらどうでしょうかと。例えば、今八田さんがおっしゃったように発送電分離というのは論理的には別の問題ですけども、例えば再生計画を立てる際にですね、発電設備を売っちゃったら発電機能はなくなるわけだし、送電網を売ったら送電機能はなくなるわけですね。そして実際に更正計画を立てる場合には、どっかの設備を売るということで処理する。東電の場合には、発電設備が1.8兆円、送電設備が5.4兆円あるんですよ。両方売ったらだめですけど、どっちかを売る。例えば5.4兆円の送電設備を国に売るというオプションはあると思うんですね。その場合東電は、東京発電会社になる。送電網は国が持つ。他の国でもこういう例はあるわけです。例えばそういう形で、電力の自由化を推進するという前向きな話と一体でお考えになれば、もちろんこれは会社更正の問題とは別問題ですけども。政治家のみなさんにとっては、選挙区に行って後ろ向きの話をする、という意識ではなくて、これによって我々は日本のエネルギー産業を再建させて、市場原理をエネルギー産業に導入するんだという風に考えて欲しい。そんな前向きなモチベーションがあるんじゃないだろうか、というのが私の補足であります。

――ありがとうございました。

[編集協力:猫目さん]

※この記事はガジェ通ウェブライターの「深水英一郎/ふかみん」が執筆しました。


参考)
Google Newsの「原子力損害賠償支援機構法案」関連ニュース

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