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「原発事故の損害賠償に関する公正な処理を求める緊急提言」報告会テキスト起こし

また、国策で原発を推進してきたから国も責任を負うべきだという主張もありますけども、国策で危険を推進してきたわけではないんですね。原発を推進したかもしれませんけども、だから危ない設備を作ってほしいと国は頼んだ覚えはないはずです。さらに「株主の権利を国が縮減するのは憲法違反だ」という、ちょっと奇妙な説を最近聞いたことがあるんですけども、それはちょっとおかしいと思うんですね。株を買うのは個人の自由でございますし、料金設定の時に株主の利益を織り込んだ基準で独占料金を決めてるからといって、不法行為責任のときに株主が免責されるようなことはありえないわけでございまして、いずれにしましても国の責任というものがオートマチックにですね、なんか国の納税者負担が先で株主が後だというようなところにジャンプすることは、ちょっと考えられないと思うわけでございます。

それでこの3条のこの原賠法の3条の責任ていうのは無過失無限責任でございまして、異常に巨大かどうかで決まる。ただ異常に巨大でもこの表にありますように、操作ミスが加わったり、例えば回避電源がきちんと設定されていたかどうかといった、人為的な回避可能性があった場合には有責ということになる。これは最後は司法判断を待たないと分かりませんが、有責の可能性は極めて大きいと思います。

1つある重要なポイントは、東電自身がご自身の文書で免責の場合の17条じゃなくて有責を前提とする国の支援という条文の16条で国の支援を要請しているという事実がございます。この事実をもってしても、東電の責任というのは有責を前提に考えざるをえない。そうするとですね、有責が前提だと国の債務保証契約の賠償補償契約の1200億円という減資がありますが、これを超える分はこの16条で損害賠償のために必要な援助を行うということになっておりまして、東電がぎりぎりまで資産売却等を通じて賠償をした後は、その後は全部国が面倒を見ると書いているわけで、国がなんか無責任なことを日本の法律では決めているというプロパガンダが大変蔓延しておりますが、これはまったく誤りだと思います。既に現行法で国が援助すると書いているわけで、これの具体化をするのが今の政府の責任だと思います。すなわち、国が足らざるをきちんと補うという賠償の責任を明らかにして、その前にまず破たん処理できちんと東電のステークホルダーには負担していただく。これを作ればいいわけでありまして、何もややこしい機構を作って破たん処理をさせないことを前提のスキームでやる必要はなかったのではないかということでございます。先ほど佐藤先生にいただいたご指摘ですが、順位がですね、一般担保付社債が優先で賠償債権が劣後するというご指摘がございました。これは確かにそうなんですね。電気事業法とそれから会社更正法を合わせて読みますと、担保付社債の方が優先がある。しかし、一番下の段にちょっと書いておきましたが、会社更生法の実務では優先権のある債権に満額あててからでないと次順位の債権の弁済に充てられないというわけではございませんので、格差があればよいというのが実務ですので、東電の資産からもちゃんと賠償債権にあてることはできる。例えば、一般担保付社債が5なら賠償債権とか一般債権は3とかですね、これは更正実務のなかでかなり柔軟に行うし、それを裁判所がむしろ推奨してきている。相対的な優先順位というのが裁判所実務である。ということでございますので、東電の資産からもまずまわる。残った分を原賠法16条で、いずれにせよ国が面倒みるということになるわけですから、被害者救済にはまったく問題がないと考えております。誰が政府案と違うかというと、政府案もいずれは国が面倒をみるということが前提なんでしょうが、東電の資産には手をつけないで先に他電力の懐に手をつっこむ、ないしは納税者の懐に手をつっこむ。ここが極めて徹底的に大きな違いだということでございます。それからもう1つよくある批判にですね、巨額の社債がデフォルトすると金融不安になるという脅し文句がございます。これもまったく理由はないと考えております。なぜならば、銀行や政府がかなり多数の貸付や社債をもっておられますけども、本当にそのデフォルトで信用創造機能になにか累が及ぶことになれば、そのときのためにこそ塩崎先生はじめのかつてご活躍いただいた金融安定化スキームとうのがあるわけでございまして、いざというときには公的な資本注入をすることによって、そのいわば危なくなった銀行だけを救えばいいというわけですね。なにも貸付債権まるごとですね、社債や一般債権まるごとを救うということは金融安定化とはなんの関係もないということでございます。私からは以上です。

八田達夫さん(大阪大学招聘教授)のお話

八田でございます。今日はお招きありがとうございます。今の福井さんが基本的なことを全部説明してくださったのですが、多少補足いたします。まずは論点として、他の電力会社の利用者に負担させるべきかというのが1つ。もう1つが東電のステークホルダーとそれから国とでどれだけ賠償について負担するか。その2つが論点となっています。そのまず第1のほうの東電以外のところに負担させるべきかどうか。これは実際の問題として石炭と石油はなかなか上がらないのに電力の値段だけ上がる。石油会社石炭会社は大喜びですね。みんな実業界は石炭石油にシフトしている。電力から離れていく。もしその離れていく理由が、電力の燃料が高いからだということであれば当然離れていくべきなのですが、実際のところは燃料が高いわけではなくて人工的な値上げによるものだということになれば、これは資源の効率的な配分の観点からみてももっとも望ましくないので、これはやるべきではないと言えます。つまり国債なり税なりで賠償は払うべきで、電力の料金で払うべきでないということです。したがって他の地域に負担させるということはありえない

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