菅首相「原発に依存しない社会を目指す」 脱原発解散は否定

access_time create folder政治・経済・社会
記者会見で原子力政策について自身の考えを表明した菅直人首相

 菅直人首相は2011年7月13日の記者会見で、原子力政策に対する自身の考え方を述べ、「将来は原発がなくてもやっていける社会を実現していく」との方針を表明した。

 菅首相は福島第1原発の事故を受け、「原子力事故のリスクを考えたとき、これまで考えていた安全確保という考え方だけでは、もはや律することができない技術であると痛感した」として、

「これからの日本の原子力政策として、原発に依存しない社会を目指すべきと考えるに至った」

と述べた。その上で

「計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもきちんとやっていける社会を実現していく。これが、これからわが国が目指すべき方向だ」

と、原子力発電から脱却するという方針を示した。

 一方で菅首相は、現在定期検査のため停止している原発の再稼動について「最終的には私を含む4人の大臣で判断しようと合意している。専門的な立場の皆さんの提起があれば、4人で合意して稼動を認めることは十分にあり得る」と述べ、海江田万里・経済産業相、細野豪志・原発担当相、枝野幸男・官房長官と菅首相の4人が合意し、安全性の確保が認められた場合には、再稼動の可能性があることを明らかにした。

 内閣支持率が低迷するなか、閣内からも批判が高まり、早期退陣を求める声が上がっている菅首相。解散の可能性について質問されると「この問題で解散をする、しないは考えていない」と、脱原発・エネルギー政策を争点にした解散の可能性については否定した。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 菅直人 内閣総理大臣記者会見
http://live.nicovideo.jp/watch/lv56418715?po=news&ref=news

(三好尚紀)

【関連記事】
菅首相 再生エネ法案の成立に向け、執念の粘投
首相の執念・再生エネ法 「なんとかこの国会で成立させていただきたい」と枝野長官
菅首相「”自然エネルギー推進機構”を急いで検討する」
菅首相、孫社長ら参加の「自然エネルギー」懇談会をニコ生で中継
菅首相、退陣意向表明 全文書き起こし 「震災めどで若い世代へ引継ぎを」

  1. HOME
  2. 政治・経済・社会
  3. 菅首相「原発に依存しない社会を目指す」 脱原発解散は否定
access_time create folder政治・経済・社会
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。