新しい結婚のカタチ? 英で「フラッシュモブ結婚式」を挙げたカップル

フラッシュモブ結婚式を報じるデイリー・メール紙

 あなたは「フラッシュモブ」という言葉を聞いたことがあるだろうか。「インターネットを通じ、面識のない・不特定多数の人々が公共の場に集合し、打ち合わせた通りのパフォーマンスをしたのち解散すること」を「フラッシュモブ」と呼ぶのだが、近年このフラッシュモブが世界的な流行をみせている。具体的には、数百人が駅に集まってダンスをしたり、ショッピングモールのなかでミュージカルを演じたりするのだが、そんな「唐突な」パフォーマンスのあと「何事もなかったかのように」解散するのがフラッシュモブの魅力であり、その模様は、各動画投稿サイトでも多く公開されている。しかし、今回イギリスで行われたフラッシュモブは、従来のものとやや毛色が違ったようだ。彼らが観光地で突然はじめたのは、なんと「結婚式」だったのである。

 イギリスのデイリー・メール紙(2011年7月5日付)によると、式を挙げたのはダリルとサム。去年12月にアメリカ・ボストンのショッピングモールで行われた「フラッシュモブ結婚式」を知ったことがきっかけだったという。

「彼ら(アメリカ人カップル)の結婚式は、高価なものじゃなかった。ただ愛し合うカップルがいて、友人と家族と一緒に、モールにいた客や世界中の人とも式を共有して――。これだと思った。まさに僕らの理想だったんだ」

 こうしてふたりはイギリスでは初となる「フラッシュモブ結婚式」を挙げることを決め、ウェブサイトを通じ参加者を募った。挙式の日、イギリス・ハンプシャーにある美しい観光地に、人々は集まった。なにも知らない観光客もいるなか、参加者はなに食わぬ顔で「合図」を待ち、バイオリンが鳴り響くと同時にそれぞれが行動を開始。バージンロードが用意され、隠してあった花で飾りつけられ――。準備にかかった時間は、なんとわずか90秒だった。そして音楽が響くなか、ドレスを身にまとった新郎新婦が登場。観光を目的に現地を訪れていた人々は、突如はじまったセレモニーにさぞかし驚いたことだろう。牧師のもとで宣誓・指輪交換をすると、もうお片づけ。式にかかったのは、たったの5分ほどだった。

 「こんなに上手くいったなんて信じられない」と語るサムたちは、自分たちの「フラッシュモブ結婚式」にさぞ満足した様子。記事のコメント欄にも祝福の声が寄せられたほか、彼らのアイディアを賞賛するコメントが多く集まった。「俺あと3週間で結婚するんだけど、今からぜんぶ変えて、どっかで『フラッシュモブ結婚式』できるかな」という人まで現れたことを考えると、これは新しい結婚式のカタチになるかもしれない。

(古川仁美)

◇関連サイト
・Married in a flash(mob): Couple stun abbey visitors after setting up chapel and getting wed in five minutes flat – デイリー・メール紙(2011年7月5日)
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2011379/Flashmob-wedding-British-couple-spring-surprise-nuptials-unsuspecting-public.html

【関連記事】
「爵位ない女性と王子の結婚、まるで少女小説」 ロイヤルウェディングにニコ動ユーザーも感動
「39人の妻」がいるインドの男性 「大家族」にもほどがある?
「マクドナルド」で結婚式 香港の若いカップルの間で話題に
30年前に海へ放った「ボトルに入った手紙」 受取人が現在の彼氏だと判明
「子どもの性別は、子ども自身に決めさせる」 カナダの夫婦のある決断

  1. HOME
  2. ガジェ通
  3. 新しい結婚のカタチ? 英で「フラッシュモブ結婚式」を挙げたカップル
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。