鳩山邦夫元法相「友人の友人はアルカイダ」発言の真意を語る

鳩山邦夫衆議院議員

 鳩山邦夫衆議院議員は2011年6月21日、自由報道協会主催の記者会見に出席し、かつて自身が発言した「友人の友人はアルカイダ」の真意を語った。

 鳩山氏は会場の大学生から「インターネット上での記者会見について、議員の中にはまだ一歩を踏み出せない人が多いが、そのような人たちにメッセージは」と聞かれると、

「いわゆる既存のジャーナリズムの世界では、言いたいことを言っても編集されて(表に)出てこない。だから、私はこういう機会はうんと使うべきだと思う」

とした上で、”編集されたもの”の例としてかつての自身の発言、「友人の友人はアルカイダ」を挙げた。これは2007年、鳩山氏が法務大臣だった当時、外国特派員協会の会見でなされたもので物議をかもした。発言の背景について鳩山氏は、「私の友人の友人にアルカイダ系の人がいた。これは事実だから仕方がない」と、「友人の友人」にアントン氏なる人物がいたと話す。鳩山氏によればアントン氏は当時、国際テロ組織アルカイダとつながりのあった組織ジェマ・イスラミアと関係していた。ジェマ・イスラミアは2002年、インドネシアのバリ島にあるディスコで起こった爆弾テロ事件の中心となった組織とされる。

 アントン氏は商売で蝶を扱っているため、蝶のコレクターでもある鳩山氏は、”蝶仲間”を通じて同氏の存在を知った。鳩山氏は「アントン氏には会ったことがないが」と前置きした上で、アントン氏が事件前、”蝶仲間”に「『バリ島の中心部には近づかないでくれ』と予告していた」ことを明かした。

 また、バリ島での爆破テロ事件以後アントン氏が複数回日本に入国していると鳩山氏は言う。「(アントン氏は)日本に入ってくると蝶の商売をしている人に話をしにいく。『これでアメリカをやっつけて世界が平和になったら、また蝶の商売を一緒にやりたい。一緒に会社を作っている友人もいるし』と」。

 鳩山氏はさらに、

「その話を私は防衛庁、まだ『(防衛)省』になる前に言った。警察庁、警視庁に言った。法務省入管にも言った。どこも取り合わなくて、何にも行動しなかった。それくらいこの国は危ない国なんだ。バリ島の中央部を爆破した人が日本に3回入国して『やっぱり爆破するなら新幹線だろうかな』なんて言ってるかどうかは知りませんが、私はそのことを指摘した。こんな平和ボケはだめだと。だから、(自分が法務大臣になったときには、出入国時に)指紋や顔写真を使うようにした」

と、「友人の友人はアルカイダ」発言の真意を語った。

(徳永晃太)

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