クリステン・リッター&レイチェル・テイラー来日インタビュー 『Netflix』のマーベル作品第2弾『ジェシカ・ジョーンズ』が配信中
『Netflix』とマーベルによる実写シリーズ第2弾『ジェシカ・ジョーンズ』(全13話)が、11月20日(金) より全世界同時配信をスタートした。『デアデビル』から始まったこの企画は、この後、『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』と続いて、各シリーズのスーパーヒーローたちがチームを結成する『ディフェンダーズ』へとつながっていく構想だ。
このたび、かつてスーパーヒーローとして活躍し、現在は私立探偵を営む主人公のジェシカ・ジョーンズを演じたクリステン・リッター(ドラマ『ブレイキング・バッド』『23号室の小悪魔』など)と、その友人であるパトリシア・“トリシュ”・ウォーカー(パッツィ)役のレイチェル・テイラー(映画『トランスフォーマー』、ドラマ『グレイズ・アナトミー』など)にインタビューを実施。女性を主人公とした元ヒーローの物語という、マーベル作品の中でも特異なこの作品の魅力に迫った。
――今作はスーパーヒーローの物語でありつつ、探偵もの、クライムサスペンス、サイコスリラーなど、様々な要素が合わさった作品になっていると感じました。お二人のキャラクターについては、それぞれどのような女性だと解釈されて演じられたのでしょうか。
リッター:ジェシカ・ジョーンズは、かつてスーパーヒーローだったけど、そのおかげで大きなトラウマを抱えて、今は私立探偵として世界とやや距離を置いているキャラクターなの。彼女は地球やニューヨークの街を救おうと思っているわけではなくて、家賃やウィスキー代を稼ぐために頑張って日々生きている。まずは普通の女性、2番目にスーパーヒーローであることを意識してアプローチしたわ。
テイラー:私が演じたパッツィは、子役としてスターになったけど、母親が鬼のようなステージママだったことで悲劇的な経験をして、彼女もまたトラウマを抱えているの。大人になってキャリアを再構築して、今ではニューヨークでラジオDJとして成功を収めている。最初に登場した時には、ジェシカとの間に何か軋轢があるように示唆されるけど、このシリーズでは二人の間に何があったのかということも次第に分かってくるのよ。
リッター:実を言うと、私はもともとコミックも“マーベル・シネマティック・ユニバース”(MCU)作品もあまり触れてこなかったの。ある日、マネージャーから電話がかかってきて、「『Netflix』のスーパーヒーロー作品のオーディションに行ってくれ」と言われたわ。『ジェシカ・ジョーンズ』のことはまったく説明がなくて、スーパーヒーローなんてムリだと思ったんだけど、「大丈夫。主人公はスーパーヒーローであることに不得手な人間だから」って。オーディションを受ける中で、どんどんとその魅力に引き込まれたの。
テイラー:私たちが演じるキャラクターはどちらもパーフェクトではなくて、複雑な事情を抱えているんだけど、そこがまたリアルで人間的だと思う。マーベル作品の凄いところは、スーパーヒーローものであっても、コスチュームがどうこうではなくて、人物について深く掘り下げているところなの。そういう意味で、今作も視聴者の心に響く作品になっているはずよ。
――パッツィと言えば、やはりスーパーヒーロー“ヘルキャット”としての活躍も楽しみなのですが、こちらも期待してよろしいでしょうか?
テイラー:実は私自身もまだ知らされていないの。つまり、今回のシーズンでは“ヘルキャット”としては活躍しないっていうことよ。
――シリーズは『ルーク・ケイジ』『アイアン・フィスト』と続いて、『ディフェンダーズ』へとつながっていきますが、その構想についてもまだ知らされていないということでしょうか?
リッター:ジェシカが出演するってことは聞いているけど、内容についてはまだ知らされていないわ。原作ファンからしたら、ジェシカがルーク・ケイジと結婚すると思っているかもしれないけど、それも今後の展開はどうなるか分からないのよ。それがマーベルの素晴らしいところね。これまでの歴史が豊富だから、いろんな要素を選んで自分たちのシリーズに取り込むことができるのよ。
――今作はこれまでマーベル作品に触れて来なかった人でも楽しめるのはもちろんですが、要所で『アベンジャーズ』のニューヨーク決戦を想起させる台詞などもでてくるのがワクワクしました。
リッター:私の口からは詳しく言えないけれど、“MCU”とのつながりを感じる場面がたくさんあるからチェックして欲しい。あと、原作の『エイリアス』を読んでいる人であれば、コミックのコマ割りと同じ演出をしていたり、同じ台詞を使っていたりするのも楽しんでくれるかもしれないわね。
――先ほどオーディションのお話が出ましたが、ジェシカ役のキャスティングの理由に関しては何かお話がありましたか?
リッター:本当に素敵な言葉をたくさんもらったんだけど、自分で言うのはちょっとダサいかしら(笑)。でもエグゼクティブプロデューサーのメリッサ・ローゼンバーグが「あなたの他にはいない」って言ってくれたわ。
テイラー:クリステンのことが大好きだから言うわけじゃないけど、ジェシカの役は彼女しかいないと思うの。メリッサが原作コミック『エイリアス』を再解釈した作品で、ジェシカをクリステンが演じるということにとてもワクワクしたわ。明るい部分と暗い部分を両方演じ分けることができる彼女はぴったりだと思う。
リッター:脚本を最初に読んだ時から、これは絶対に私が演じるんだと自分で分かっていたし、何よりも演じたい役だったの。
――ちなみに、テレビ局主導のドラマシリーズと比べて、『Netflix』作品は撮影手法で何か違いがありますか?
テイラー:民放のドラマではCMが挟まれるから、ストーリー作りでもCM明けまで興味を持続させるような山場を作る必要があるの。『Netflix』の場合は、前回のエピソードについて振り返る必要もないし、説明台詞を多用する必要もない。映画の撮影現場に近い感じだったわ。
――なるほど、イッキ観しやすい構造を意識しているわけですね。では最後に、もしお二人がマーベルのヒーローたちのような特殊能力を得るとしたら、どんな能力が良いでしょうか?
リッター:ジェシカと同じ能力が良いわ。だって、もう使い方を知っているし(笑)。高く跳ぶことができて、超人的な力を持っているなんて素敵よね。
テイラー:面白い質問ね。今作のテーマは、そういう特殊能力が人々にとってギフトでもあり呪いでもあるということなの。私は……、これを言うとちょっと心配されるかもしれないんだけど、今作の悪役キルグレイブの能力が良いわね。つまり、マインドコントロールの能力なんだけど。
リッター:あ、私も私も!
テイラー:もちろん、邪悪なことではなくて、善いことに利用するつもりよ。
リッター:たぶんね(笑)。
――そのキルグレイブとのバトルの行方にも注目ですね。本日はありがとうございました!
(撮影:オサダコウジ)
Marvel ジェシカ・ジョーンズ予告編(YouTube)
https://youtu.be/tdcvPtewXSc
『Netflix』公式サイト:
https://www.netflix.com/jp/
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