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Magic Architect ~ フレデリック・キースラー

 西欧文化における書蔵の歴史を願みて気がついたことは、(本を読むかあるいは貯蔵している人)と、この目的のための特別の道具(この場合、いわゆる‘本棚‘)との間に見つけた唯一の一般に受け入れられていた用語はdwarf shelves という言葉である。すなわち、これは、中世図書館における本棚で、窓敷居まで達するか、もしくは約4フィート6インチの自立した方式である。我々は人間と本棚との生理学的関係を図にし、その結果を図12のような一覧表にした。
 帰納的な方法により、蔵書には4つの主要分類に分けられることが発見された:

(1)一時的所蔵 
(2)積極的所蔵
(3)消極的所蔵
(4)死蔵

これは発見であった。そして、この発見は家庭での蔵書のための新しい生技術的道具の最後の展開に大きな関連を持っていた。なぜなら、これらの4つの段階は、物理的、目的論的および経済的な廃港と密接に結びついているから。それはまた、新聞、雑誌、参考雑誌、小説、ノンフィクション、参考書といった各種の印刷物の供給にも大きな関連を持っていた。それらの要因は、家族構成員の年齢の変化によって影響された。現実の価格とサービス有効性に関する経済的局面が、最後(最小ではない)であった。これは明らかに、家庭の所得水準とその維持しうる居住設備とによって、影響を受けるだろう。
生産技術的には問題は6つの主な局面に還元された:
(1)空間技術 10インチから12インチの普通の寸法を、15インチの深さに増して、本の収容力を増加した。
(2)柔軟性 組み立て部分も、各部分ユニットも360度回転する(図13参照)。組み立てはいずれにしても容易に、ある位置から別の位置に移動することが出来る。各ユニットの取り付け、取り外しにより、収容量が増減できる。
(3)建設システム 利用可能な製造設備と、現在の価格水準が、デザインの中に認識されている。
(4)防禦コントロール 普通考えられている以上に、本は、人間と同じような外気条件のなかで最適寿命を保つ。扉を外すことにより、いつも換気が行われる。埃は、透明な遮断板によって防止される。
(5) 内容分類 この本棚のユニットは、本のサイズが違っても、内容に従った分類可能なデザインである。
(6) 疲労の軽減 人間の身体的限界を考えて、各ユニット及び組み立て部全体がデザインされているので、利用者のストレスは最小限に抑えられている。

我々はいくつかの基本的デザインを開発したが、これらはその1つである。それは新循環タイプと命名されており、これから社会経済の特別な要求にあった多くのヴァリエーションが開発された。<動く家庭用の本棚>は図3に示されている原理をもっている。それは、ヴァリエーション(特定の要求に合致するため)と改良(究極的に、新しい基準によって乗り越えられるため)とを受け入れる。更に重要なのは、本自身も同様の発展法則に従い、究極的にはより新しい‘コミュニケーションの道具‘すなわちマイクロフィルム、テレビジョン、光学判読、等によって置き換えられるかもしれないということが、認識されている点である。この要因は図9に詳細に示されており、そこでは移動式家庭用本棚は技術進歩と時間の中に正しく位置づけられている。

コルレアリスムとは環境における誕生と崩壊のサイクルのことを指す。

(環境芸術家キースラー 山口勝弘から引用)

9.キースラーの建築論について

このキースラーの論文から分かることは何であろう?キースラーの建築論は原始の時代で生活の場として行われていた洞窟の回帰ということが考えられている。これはマジック・アーキテクトと呼ばれるキースラーが書いた建築論にも書かれているが、このキースラーのエンドレスハウスは原始への回帰というものが考えられる。

建築を考えたとき、四角、円、角、楕円というものが浮かんでくる。このエンドレスハウスを考えたとき楕円というような形だと感じる。

キースラーの建築に対する考えは間違えなくモダニズムの否定を表している。事実キースラーもモダニズムの四角い建築を非常に嫌っていた。そこからキースラーの建築論は始まると考えられる。

エンドレスハウスには円や楕円といった生物的な形態が謙虚に現れる。この生物的な形態はキースラーだけではなくガウディやアーキグラムのリビングポッドや近年ではジョン・ヨハンセンの建築の新種、伊東豊雄の展示会「新しいリアル」などでも取りだたされているし、黒川記章の新建築の建築思潮についてのコラムでも機械の建築から生物の建築へと言うコラムなど、近代の建築思潮でエンドレスハウスに見られる形態は建築のメディア等でとり立たされている。

そしてエンドレスハウスはキースラーの集大成とも言えるものである。これは2度の建設が試みられたが実際には作られることはなかった。

エンドレスの形態は建築の本質、というものが関係しているのかも知れない。ヴェルフリン著の「抽象芸術と感情」では抽象芸術というものは人間の本質的な感情を表したものであるとされている。そして建築にもこの抽象的とも言える円や楕円形態を利用するべきだということを私は推測する。だからこそキースラーしかり、またガウディしかり自然にあるような、ある意味で自然主義といっていい形態を建築に起こしたのではないかと推測する

エンドレスハウスに見られる構造、キースラーは殻体構造と呼んでいるがこの構造のメリットは

(1)照明の点で有利である。

これは四角いモダニズム建築と比較すると、殻体構造は途切れることがないため、光の反射が永遠に続くことから、照明において非常に効率がいいということを言っている。

(2)音響の点でも有利である。

これもまた照明と同じようにまんべんなくいくことから有利であるということを言っている。

(3)人工の宇宙卵である。

と言う点にあるそしてエンドレスハウスにはキースラーの建築理論が込められているのであるが、どうも科学的に不可解なことをキースラーは言っている。「この建築は人間が作り出す人工の宇宙であり、そしてこの宇宙は人間や生き物が最初に生まれ育った卵から始まる」とされている。これは科学的なものでは解明できづらいものである。そしてこの建築は洞窟をイメージして作られている。それは人間が最初に生活してきたのは洞窟といった自然形態そのままのものであり、この建築は人間の生活においてあるべき場所に帰るためにものであるとしている。そしてこの建築のリビングルームには宇宙の中心性を現すという火と水で構成された蜀台で出来ている。これは円でできている。

(4)空間の連続性

空間の連続性というのはバウハウスを代表するようなモダニズム建築と比べて述べている。四角は空間の意味で途切れるが、エンドレスハウスの殻体構造は途切れることがない。そして全てのものは繋がっていなくてはならないというのがこの建築家の理論でもある。

(5)時間の連続性

近代建築は50年持てばいいと言われている。これはモダニズムの建築家でもあるエゴン・アイアーマンも語っている。確かにコンクリート建築は50年もてばいい方である。このキースラーの言っている時間の連続性とはまず建築が施工される。そのあとに竣工されてから生活空間として建築を利用したあと、次に建築が生活空間として利用できなくなったあとに、芸術としてモニュメントとして利用し、風化するまで利用するというものである。それにより、時間の連続性、終わりなき、永遠性がもたらされる建築になるのだとした。エンドレスには建築において3つの主要な段階があるのである。

(1)生活空間として

(2)芸術

(3)土に返る

そしてこれを繰り返す。それにより建築に永遠性が持たされるのだという。

エンドレスハウスでキースラーが最もいいたいことは、
この建築は「構造」「機能」「形態」の順に従って生まれたということである。

そして機能、芸術、破壊という終わりの無いサイクルを
エンドレスハウス通して提起した。

stringio (2)

(Frederick kiesler:endless house 1947-1961から引用)

10.おわりに

キースラーのデザインは現代におけるザハ・ハディドに見られる新国立競技場などにみられる有機的造形に類似している。特にAAスクールやコロンビア大学院の建築学科などの造形の先駆的存在だったといえよう。

―― 見たことのないものを見に行こう 『ガジェット通信』
(執筆者: 香月真 / 香月真大) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか

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