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Magic Architect ~ フレデリック・キースラー

7.エンドレスハウスの空間分析

エンドレスハウスの空間構成を知る為に模型作りを行った。

・ エンドレスハウス スタディ模型 1/100
・ エンドレスハウス 1/100

エンドレスハウス スタディ模型1/100

エンドレスハウスの模型を創作するにあたって、最初、この殻体構造はどのようにしたらできるのか大変興味深かった。そしてまずはスタディ模型から入ったが、やはり際立つのは形態である。このスタディを取り掛かったのがまだ論文を書き始めて最初だったこともありキースラーのエンドレスハウスに対して理解しきれていない部分があり、自分の最初の印象は正直「なんだこれは!!」というのが最初の印象であった。それは形態が他の建築と違って際立つためであろうと考えられる。スタディといっても、まだ構造体をどのように作るかといった点で悩んでいたこともあったが、大体の外観を知る上でこのスタディ模型は役に立った。やはり四角を基調とするモダニズム建築と比べるとやはり、有機体と人工物の関係、いやこのキースラーの形態も人工物であるが、どことなく自然的なものを感じさせる形態である。

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(Frederick J. Kiesler: Endless Spaceから引用)

模型作りではキースラーが行った方法をそのまま取り入れた。

キースラーはこの殻体構造を作るためにメッシュ上の鉄で構造体を形成し、そこからコンクリート
で厚さ2.5インチのコンクリートを吹き付けることによりできると言った。

この方法をもとにして模型は作製した。

一番苦労した点はこの構造材を作りそこからコンクリートを吹き付ける時であった。

やはり従来の四角で規格化された鉄筋コンクリート作りのものとは違い、型枠の中にコンクリートを流すといったことが出来なかったので、手作業だったので苦労した。

またキースラーはこの手間を、コンクリートか、鉄筋の入ったプラスチック材を、型の中に押し込んで作ることを考えていた。こうすれば量産することもできるといったのである。この場合基壇の部分は1フィートで、天辺では加重が加わるので2.5インチでよいとキースラーは言った。

キースラーはこのようにしてこのエンドレスハウスが実現できるものとして、そして技術的裏付けを持つものとして提起していたのである。
この殻体構造は普及するかどうか?

しかし、一方で実際にこの建築物を量産するとなるともちろんのこと型枠が必要になるが、従来の方枠は直角が基本となるので、やはりこの形態を普及させるとなるとなにかしらの歴史的な事件が起きるとか、モダニズムが花開く原因と考えられる、世界大戦が2度起きるとか、世界恐慌になるなど、またナポレオンが行ったパリの都市計画などの様に国家権力でもってして強制的に行わせるとかしない限りやはり難しいものとなる。また日本で言うならば1923年の関東大震災が再び起きるとかしない限り(震災前は木造であったが、これを期に火に強いレンガ造りが多くなった。)、この工法が普及するということは現実の世ではやはり難しいだろう。現実の主要な建築はやはり四角なのである。

最近の建築思潮で自然の形態をそのまま建築として利用するものがある。キースラーの求め続けたものが技術的にできるようになったからであろう。そしてまさにキースラーは現代建築の伊東豊雄が言う「新しいリアル」においての先駆者であるということを私は言いたい。

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(伊東豊雄 ゲント市庁舎コンペ案 都市と建築から引用)

8.キースラーの建築理論

キースラーをより理解していただくために、次にキースラーが書いた論文を書きたいと思う。キースラーが書いた論文を見ることによってフレデリック・キースラーについて理解していただけたら本望である。

コルレアリスムと生技術について  

―新たなデザイン手法の定義と試みー

この論文の目的は以下の事実を示すことにある。建築の歴史にとって耐えざる危機とは、人間を、集まった力の核として扱おうとする基本法則をもった科学が、長い間欠落していたことに原因がある。私たちにとって、この科学を、建築のデザインの分野の為に発展させ、またその中に適用されるものになるまで、建築デザインは、個々ばらばらの、過度に専門化し、不均等に配分される製品としてありつづけるだろう。そして、多分この科学だけが、建築が、芸術と技術と経済の中に、いい加減な分割物となっている状態を改めてくれるに違いない。そして、建築は人々の日常生活のなかで、社会的な面で構成力をもつものとなるだろう。

今日、私達は、無数に専門分化した科学の根底にあるそれぞれの基礎をつなぐ一般法則を形跡学上の観点ではなく、働きーエネルギーの観点から公式化する課題に直面している。また建築デザインに関する一般法則を公式化する、特定の課題も行わなければならない。しかしこの2つは、密接なつながりがあって、われわれの建築分野でも、物理学、化学、生物学など個々の科学の基礎の理解なしでは、この特別の問題の解決は不可能である。そこで、われわれは近代科学のいくつかの概念を要約し、われわれの特定の課題についての有用性を検討することが、今や避けられない必要事となっているのである。

諸科学の概念と建築のデザイナー

人間は生は遺伝的な諸傾向の進化に起因する。人間は力の核であり、その力は人間に働きかけるとともに、人間もまたその力に働きかける。力とはエネルギーである。エネルギーは、現代科学によれば、電磁気的性質を持っていると考えられている。有機物と無機物の相互関係は、統合と崩壊という2つの性質をもつエネルギーが互いに及ぼしあう衝突である。
重力作用によって、電気エネルギーは目に見える固体の中に発生する。これが統合である。一方磁力と放射とによって、電気エネルギーは希薄化した不可視物質に変わる。これが崩壊である。
 この同化エネルギーと異化エネルギーの一般原理が、存在の唯一の原理であるとするならば、世界は静止し、変化しないものとなるであろう。しかしながら、これら(生と負の)2つの力が心理化学的反応を通じて交替し、常に一方が他方に対して優越しようとする。こうして、定常的にヴァリエーションが生み出される。そして、この製造過程において、新たな核概念と新たな環境とが連続的に形成される。

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