天井桟敷、万有引力、絶対運命黙示録…… 「これは我多史(わたし)の本」 初の自伝『J・A・シーザー黙示録』

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JAシーザー

故・寺山修司主催の演劇実験室・天井桟敷にて音楽・演出を担当し、後に演劇実験室・万有引力を結成したJ・A・シーザー。読者の方には幾原邦彦監督のアニメ『少女革命ウテナ』の劇中歌である『絶対運命黙示録』の作者としておなじみかもしれない。独特の世界観で未だに人気の『少女革命ウテナ』、その中でもインパクト大のJ・A・シーザー氏の劇中歌にシビレた人も多いことだろう。氏の初の自伝的作品『J・A・シーザー黙示録』が東京キララ社より発売となっている。

はじめに
これは、我多史の本である。
手帳や失敗したコピー用紙、広告やチラシなどの裏や、枕元やトイレに置かれたノートに殴り書きされた思いつきや記憶という、ほとんどあてにならないメモ (誰かが言った言葉や何の気なしに耳に入ってきた言葉も含め)を、ほとんど手直しなしでまとめてみた。エッセイ風なもの、マムブル語録風なものを順不同、 日付なしで。
完成のないジグソー・パズル、字が埋まることのないクロス・ワード、上がりのない双六、幻の蒸気機関車の時刻表、嘘という真実の書かれた駅の伝言板といった造語。造文。体語。体文。自分状況状態語。環境状況状態語。
確かなのは1970年から2013年あたりまでのものということだ。
これらは、記述という行為で点描されたわたしの地図であり、脳裏に刺青されたわたしの肖像史である。

……とあるように、これまでの人生を振り返って語る……といったようなごく普通の一般的な自伝とは異なり、さまざまな事柄が併記されてクセの強い複雑な一冊となっているのだが、それだけに読み応えは充分。「これは我多史(わたし)の本」というコピーにも納得である。
興味のある方、お読みになってみてはいかがだろうか。

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Taka

元インターネット雑誌編集者。 2013年5月よりガジェット通信にて記事を書いております、よろしくです。

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