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反日なのにナゼ!? 中国で巻き起こっている「日本ブーム」の実態

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 東京・銀座や新宿などのドラッグストアや家電量販店、デパートで大量の買い物をしている中国人観光客を目にする機会が多くなってきました。反日感情が強いといわれている中国ですが、日本の製品や文学、食べ物などをはじめとして、日本人気は日々高まっており、行きたい旅行先でもトップなのだそうです。

 実際のところ中国人は、日本製品、そして日本人を具体的にどのように受容しているのでしょうか。産経新聞の中国総局特派員として北京に駐在した経験をもつなど、中国の現状に詳しい福島香織さんは、中国における日本受容について、自らの取材経験を踏まえながら、本書『本当は日本が大好きな中国人』にて分析を繰り広げていきます。

 中国で現在人気のモノや人。たとえば、日本でも人気の高い、フィギュアスケートの羽生結弦選手は、中国においてもまた人気なのだといいます。中国人女性たちに、羽生選手のどのような点が良いのか福島さんが尋ねたところ、「あんな、アニメの中に出てくるようなきれいな男の子が現実に存在するとは信じられなかった」「かわいいのに男らしい」といった答えが返ってきたとのこと。

 元々中国人女性の伝統的な男性美意識は「マッチョ」であり、「カワイイ」という評価はポジティブな意味では用いられてこなかったものの、日本のサブカルチャーの浸透により、21世紀に入ってからは男性の魅力に「可愛」「温柔(優しい)」といった美意識が用いられはじめたのではないかと指摘します。

「羽生の手足が長く頭が小さいスラリとしたスタイル、少女然とした顔立ちは確かにアニメから抜け出て来た印象がある。しかし、中国にこんな美少年が出てくるアニメはもともとない。全部日本から流入してきたサブカルチャーだ。ジャニーズ系のアイドルもカワイイという評価だが、こういう可愛さで売る中国人男性芸能人はほとんどいなかった。カワイイ男の子とは、非常に日本的である」(本書より)

 あるいは、モノで最近流行っているのは、日本の折り紙をイメージしているという三宅一生デザインのバッグ・BAO BAOと、岩手県の工芸品・南部鉄瓶(鉄器)。「和のデザイン」「機能性」、さらに日本の職人の高齢化による「投機性(稀少性により将来値上がりが約束されている)」といった点から、ブームが巻き起こっているのだそうです。

「機能性とデザイン性、そして投機性、加えて血統や伝統といった歴史を重ねたものへの憧れ、そういう中国人プチブル層の志向が南部鉄瓶とBAO BAOのブームに現れているという気がする。そして、彼らのそういう志向にぴったりくるのは、やはり米国文化でも韓国文化でもなく、身近なところでは長い歴史と伝統の国、日本の文化なのである」(本書より)

 中国人のライフスタイルや価値観に、日本がどのように影響を与えているのか、中国人が日本に夢中になるその理由が次々に明らかになっていく1冊となっています。

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