ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

駒田徳広氏 横浜躍進背景に「トップより少し下」選手の活躍

DATE:
  • ガジェット通信を≫

 横浜DeNAベイスターズがセ・リーグの首位争いを続けている。“春の椿事”だと思っていた横浜ファンも「ひょっとすると……」と思い始め、他の5球団のファンは焦りを覚えつつある。強さの秘密は何にあるのか。横浜OBで、1998年の優勝メンバーでもある駒田徳広氏はこう語る。

「今季の横浜にはリーグトップレベルの選手は少ないが、トップレベルより少し下の選手がたくさんいる。だから主力がケガをしても代えが利き、チーム力が一気に落ちることがない」

 開幕前の評論家の予想で横浜の評価が低かった理由は、そうした「ちょい下選手」たちが「1シーズン通して計算できない」と見なされたところが大きい。だが、“大化け”した彼らの好調は今も継続中だ。

 代表格がリードオフマンとしてチームを引っ張る石川雄洋だ。プロ10年目のベテランは入団4年目からレギュラーに定着したが、打率は.250そこそこで先頭打者としては物足りなかった。だが今季は「先頭打者で出塁すれば勝つ」というジンクスを生むなど(14連勝でストップしたが)、チームに勢いをもたらしている。

 主力の穴埋めという役割でいえば、プロ15年目の井手正太郎が光る。ソフトバンクから横浜に移籍して6年目。結果を出すことができず、なかなか一軍に定着できなかった。それでも14年間もプロで生き永らえてきたことから、ファンからは「延命選手」というありがたくない称号を受ける。

 そんな男が今季25試合で打率.338と大化けした(6月3日現在、以下データは同様)。ホームランも14年間で10本だけだったが今年はすでに4本。5月22日の阪神戦では7回裏2死三塁で代打で登場し同点打。続く9回裏の打席ではサヨナラ安打で試合を決めた。

「ビハインド時の打率.385は驚異です。この逆境での強さは苦労人ならではといわれています」(横浜担当記者)

 投手では3年目の三嶋一輝が大化けした。1年目から中継ぎを任され、昨年は開幕投手に抜された。しかしその試合では初回で7失点KO。しかも大学の後輩に日本プロ野球史上初となる開幕戦での一軍初打席・初球本塁打を喰らうという屈辱を味わった。その後も登板する度に大量失点が続き、シーズン1勝しか挙げられなかったが、今季は9試合ですでに4勝をマークしている。

「昨年打ち込まれたことがトラウマになり、一時はキャッチボールも満足にできないイップス状態になった。それを救ったのがベテラン・三浦大輔の“大きな失敗は乗り越えれば強くなれる”という言葉でした」(スポーツジャーナリスト)

 投手陣ではやはり3年目の井納翔一が良い意味で予想を裏切っている。昨年は11勝したものの防御率は4.01と安定感を欠いていた。今年は4勝2敗で防御率は2.55と大きく改善された。野球評論家の山崎裕之氏が語る。

「井納は5月1日の中日戦で負け投手、続く8日の巨人戦では4回途中で4失点KOを食らった後、広島3連戦の2戦目(16日)に回された。それまで3連戦のアタマに起用されていたが、2番手に“降格”されたことが発奮材料になり、完投勝利。負けず嫌いの井納の性格を見越した中畑監督の選手操縦術は見事でした」

※週刊ポスト2015年6月19日号


(NEWSポストセブン)記事関連リンク
横浜OB駒田徳広氏 DeNAは「長い目でみてあげてほしい」
「横浜主力獲得で日本一」都市伝説根拠に巨人は金城に食指?
「中日転落は浅田贔屓でキムヨナ転倒願うのと同じ」と森永氏

NEWSポストセブンの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。