ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

これも時代の変遷か? 各局で激増する“ママアナ”事情

DATE:
  • ガジェット通信を≫

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、増えつつある“ママアナ”事情について考察する。

 * * *
 先月28日、胃がんのため亡くなった今いくよさん(享年67)の追悼番組で、ハイヒールモモコさんが「(いくよさんが結婚していなかったから)おねえさんが『あんたら、(結婚)しいや、しいや』って言うてくれたんで、後輩の女漫才師みんな、結婚して…子供産んで…」とコメントしていたのが印象的だった。

「うちらの時代はムリやったけど…」とも言っていたという、いくよさんは、もしかしたら結婚も出産もなさらなかった人生をどこかで後悔していらしたのかもしれない。

 また、「女漫才師が恋をすると、おもろくなくなる」と、いつも言っていたのは上沼恵美子さんだ。海原千里・万里の名前で姉妹漫才をしていた頃、いまの御主人に出会った上沼さんは、「アホなことやってるのをカレシに見られるのがほんまイヤやった」と、好きな男性の目を意識して、自分が面白くなくなっていた過去を度々振り返った。

 そんな上沼さんも結婚、出産した女漫才師の一人だが、専業主婦に近い時期もあったことを思うと、やはり、女芸人が家庭を持つということは、いくよ・くるよさんの時代から10年近く経った上沼さんの時代でも難しいことだったというのがわかろう。

 では女子アナはどうか。実は最近、結婚、出産し、産休を経て仕事復帰をする女子アナが激増しているのだ。

 一昔前なら考えられなかったことだが、たとえば、さまぁ~ずの大竹一樹の妻でフジテレビアナウンサーの中村仁美アナは第2子を妊娠し、間もなくまた産休に入る。同じくフジテレビでは、佐々木恭子アナや梅津弥英子アナが出産後、仕事復帰を果たしている。

 かつて、もっともママアナが多かったテレビ朝日でも、大木優紀アナが産休から復帰し、夕方の『スーパーJチャンネル』のコーナー-や新番組『美女たちの日曜日』のMCで活躍している。

 TBSではいま長岡杏子アナが産休中。小倉弘子アナ、山内あゆアナらもママアナとして有名だ。

 日本テレビでは延友陽子アナ、森富美アナ、葉山エレーヌアナ、佐藤良子アナ、杉上佐智枝アナら。

 また、この春から『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)のアシスタントをしている読売テレビの林マオアナは、実は既にママアナ。時折、ママとしてコメントしていて、これが視聴者にとても評判がいい。初代アシスタントの森若佐紀子アナもママになり、現場復帰…と、各局、ママアナを挙げだしたらキリがないほどなのである。

 では、女子アナ界に、今いくよさんのような先輩は果たしていたのだろうか。

 私が知る限り、答えはNOだ。アラフィフ、アラ還の仕事を続けている女子アナで、出産している人は皆無と言っていいし、結婚すらしていない人が少なくない。

 そんなだから、出産事情を理解する人も、そうはいなくて、過去にはいくつかの“事件”があった。

 ある局の女子アナだったAが、まだ乳児の子供を連れて、古巣のアナウンス室に遊びに来た際、激怒して追い返したのは、その局の“お局アナ”だった。

 同僚アナたちがAと赤ちゃんを囲み、「かわいい、かわいい」と大騒ぎになっているのを見た“お局”が「遊んでるんじゃないわよ!」と一喝したそうで、Aは泣きながら帰ったという。5~6年前の話だ。

 同じ局の話だが、入社早々結婚、妊娠し、産休を経て現場復帰するもほどなく第2子を妊娠、そして退社してしまった女子アナに対し、苦い顔をしていた男性幹部も知っている。「あんなに苦労して入ったのに、もったいない。我々だって、何千人の中から彼女を採用したのに、こんなに休まれちゃかなわない。だったら他の子を採れば良かったと思ってしまう」と…。

 いまなら問題視されてしまいそうな発言だが、この話も10年ほど前の話である。10年前でこれなのだから、15年前、20年前となれば、出産を選ぶのなら退社…となっても仕方がないし、戻ろうったって戻る場所はなかったのだろう。

 一般企業とて、産休や、復帰後のママたちの“肩身の狭さ”や、それに対する同僚や上司の冷たさはいまも少なからず問題になっている。

 だが、「出産はキャリアをストップすること」という根強い概念はテレビ局のほうが一般企業より高いように私には思えてならない。

 出産し、復帰を果たし、何もかも手に入れたかのように見えている女子アナたちも、そして彼女たちを迎えた現場も“小さな苦労”は抱えているのである…。


(NEWSポストセブン)記事関連リンク
西山喜久恵 フジ開局以来最も貢献度高いアナとされ部長待遇
顎関節症から復帰の日テレ宮崎アナ 妙なところで評価あがる
粒ぞろいの女子アナ達の中でも美しさ目立つ日テレ徳島えりか

NEWSポストセブンの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP