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15分の定時オーバーは切り捨てて、労働時間に入らないとするのは許される?

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Q.

 私の会社では、終業時間が午後5時とされています。ただ5時ちょうどに終わることは難しく、いつも5時を10分くらい過ぎてしまいます。会社の規則では、一日の残業時間が15分を超えない場合には、これを切り捨てると定められています。

 一か月累積するとかなりの残業時間になりますが、このような切り捨ては許されるのでしょうか?

(1)許される
(2)許されない

A.

正解(2)許されない

 「一日の残業時間が15分を超えない場合には、これを切り捨てる」との定めは違法で無効となります。
 労働基準法24条1項本文は、「賃金は、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」と規定しています。また37条1項本文は、「使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については・・・・割増賃金を支払わなければならない。」と規定しています。これらの規定は、賃金や割増賃金を、労働時間に見合った金額で何の控除もすることなく、きちんと支払なさいと定めているのですから、使用者(会社)が、労働時間を一方的にカットしてその分の賃金や割増賃金を支払わないことは違法となるわけです。

 ただし、行政通達によって、上記の例外が定められています。この通達は、1か月分の勤務時間を合計したときに、1時間未満の端数が出た場合、それが30分未満なら切り捨て、30分以上の場合は切り上げることはできますということを定めています。労働時間を切り上げる場合もあって、常に労働者の不利益となるものでないこと、使用者の事務処理にも簡便なことから、通達には合理性があります。
 この通達によっても、「切り捨てだけを定め、しかも1日単位でそれを行うこと」はできません。したがって、前記のような会社の定めは違法ということになり、許されないのです。

 多くの会社が「出勤は15分単位(9時1分に出勤したら9時15分出社)、退社も15分単位(5時59分に退社したら5時45分退社)」というように、切り捨てを定めていますが、違法であることを認識しなければなりません。

元記事

15分の定時オーバーは切り捨てて、労働時間に入らないとするのは許される?

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