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金額不記載の借用書で貸している金額を証明することはできますか?

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Q.

 知人にお金を貸した際の借用書についてです。借用書は書いてもらったのですが、金額の記載がなく「全額返済します」という表記になっています。こういった場合の金額はどう解釈されるのでしょうか。金額を記入した用紙を添えるなどして、貸している金額を証明することはできますか。

(30代:女性)

A.

 残念ながら、金額が不記載の借用書だけでは、貸したお金がいくらだったかを証明するものにはなりません。

 まず、お金の貸し借りは、法律上「金銭消費貸借契約」とされます(民法587条参照)。この契約は、裁判所の考え方では「要物、不要式」の契約であるとされます。簡単にいえば、お金の貸し借りでは「契約成立には、実際にお金を渡すことが必要である」ことと「書面での契約までは必要ではなく、口約束でも成立する」ということです。
 借用書はどのような存在かというと、「契約が具体的にどのような内容で成立したか」を示す、いわば補助的な資料のひとつとなります。金銭の貸し借りを争う裁判においては、借用書がないために、「いくらをどのような条件で貸し借りしたか?」ということを複数の証言などから裁判上で確定していくことも多くあります。こうした将来的なトラブルを回避するために、明確な証拠となる「契約書」を準備しておく必要があるということになります。

 では、金額の記載がない借用書しかお持ちでないご相談者様は、今後、どのような対応をすべきでしょうか。
 端的な解決策としては、もう一度、適切な契約書を知人との間に取り交わすことが挙げられます。契約書作成にあたっては「貸主と借主」「貸付日」「貸付金額」「貸付の方法や利息」「遅延損害金の定め」などを記載し、貸主借主双方の署名捺印をしたものを2通作成、これを双方で1通ずつ保管しておくことが望ましいです。また、お金を実際に渡したことを証明する資料として、相手方から受領書などを取り付けることも有効だと考えられます(銀行振込などを活用していたら、振込履歴を示す通帳や振込証明書なども有効です)。
 金額を記入した用紙を添えるという手法を挙げられていますが、すでに存在する借用書と対応関係が認められるかが怪しい部分があります。したがって、確実性を重視して改めて契約書を取り交わすことをおすすめいたします。

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金額不記載の借用書で貸している金額を証明することはできますか?

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