ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

なぜ医者は隠すのか?現役救急医が伝える「不安という病」を克服する方法

DATE:
  • ガジェット通信を≫

あなたはかかりつけの医師のことをどこまで知っていますか?医療の透明性はまだまだ不十分だと感じたことはないでしょうか?
アメリカでは、医師や看護師など医療業界にかかわる人々が主体となって取り組む「Who’s my doctor?」というキャンペーンが展開されています。
医療の透明化を目指すこのキャンペーンを立ち上げたのは、現役救急医のLeana Wen氏。彼女は「Ted Talks」で現代の医療において、透明性と、医師と患者の信頼関係こそが必要不可欠だと話しています。

 

患者が不安なのと同時に、
医師もまた不安を抱えている

私は医学生時代に、交通事故で重傷を負った19歳の患者を診たことがあります。彼の両親は「病室に同行して治療の計画を話し合いたい」と訴えました。しかし医師の返答はNO。「もし親が我々のミスを見つけて訴訟でも起こしたらどうするんだ?」というのが彼の考えだったのです。
この裏にあるものは、極度の恐れです。患者だけではなく、医師もまた不安を抱えています。医師は患者に、医療についての全てを暴かれるではないかと恐れているのです。
もちろん、隠すものが大きいほど、患者はその中に何が隠れているのか知りたくなります。そして、医師への不信感をつのらせていくのです。患者も医師も、ともに不安という病を抱えているのです。

隠しごとはやめよう
必要なのは情報の透明化

私は昨年、あるキャンペーンを始めました。「Who’s My Doctor?」という医療の透明性を呼びかける活動です。医師はどこの大学を卒業したか、専門は何か、といった情報をウェブサイトに載せます。そしてまた、自分の収入情報も…。製薬会社との関係や、そこからいくら貰っているのかということ、さらに自分の医療に対する価値観も掲載するのです。
これをすることで医師と患者の関係は、深く親密なもののはずです。自分の体を医師に見せ、秘密を打ち明けるのですから、患者はまず医師の価値観を理解したいもの。

実際、このキャンペーンには多くの反発がありました。勤務先の病院に私を解雇しろという電話がいくつもありました。さまざまな脅迫から、私はキャンペーンを中止しました。
しかし同時に、私は多くの励ましの言葉をもらったのです。「医師が恥じるようなことをしているのなら、それは正すべき」「選挙で選ばれた政治家は活動寄付金を明らかにする。なぜ医師はしないの?」と。

私たちは情報を透明化することによって患者の不安が和らぐと信じています。医師は何も隠しごとをする必要はないのです。

高血圧や心臓病の多い現代
大切なのは信頼関係

伝染病が多くあった19世紀までとは違い、日常の行動が原因となる病が多い今。ライフスタイルを変えようとする際に、アドバイスをもらえる医師との信頼関係は今後ますます重要になります。

全てをさらけ出すのは恐ろしいこと。ですが、白衣を脱いで自分をあらわにし医療のすべてについて語る時、医師も患者も不安という病を克服できるのです。
隠しごとで覆われていた医療を、患者のための透明で開かれたものへ変えていきましょう。

Reference:Ted Talks

関連記事リンク(外部サイト)

殺人事件より、死亡率が高い「肥満」。料理人ジェイミー・オリバーが語る「食育の大切さ」
8万回もの脳検査で分かった「精神病」の正体とは?ココロの病は、脳から治せる!
母とジョブズが教えてくれた、「自分の好きなこと」を仕事にする方法

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
TABI LABOの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP