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パクリ記事が十八番の大手新聞 菅官房長官への疑惑には沈黙

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 これまで多くの政治資金疑惑を「一部週刊誌の報道」として後追い報道してきた大新聞が、「菅義偉・官房長官」の名前が出ると沈黙を決め込んだ──。
 
「荒唐無稽な記事だ」
 
 菅氏は本誌・週刊ポスト前号発売日(5月18日)の会見で、日本歯科医師連盟(日歯連)から自民党神奈川県連に至る資金の流れを指摘した本誌記事にそう反論した。
 
「神奈川県連は私の個人的な政治団体とは関係ない。記事中にも3000万円は私の政党支部や資金管理団体には1円も入っていないと書いている。それにもかかわらず、日歯連から私に不正なお金が流れたかのような書き方は看過できない」
 
 本誌が問題視したのは日歯連と党支部、そして県連の間の資金の流れだ。2013年の参院選前、日歯連元理事長の島村大氏(現自民党参院議員)が支部長を務める政党支部から、神奈川県連に3000万円が寄付された。候補者から県連への寄付にしては異例に大きな金額だ。
 
 その原資を収支報告書から辿ると、島村氏の支部にはその年、日歯連から1500万円が寄付されていた。実態として日歯連マネーが党支部を通じて県連に回ったのではないかという問題である。菅氏は自身の政治団体にカネが入っていないからといって「関係ない」とはいえない。当時、菅氏は同県連会長であり、収支報告書でも代表として明記されていた。説明責任はある。
 
 日歯連は現在、東京地検特捜部から別の迂回献金疑惑で捜査を受けている。大新聞は日歯連捜査については大々的に報じながら、菅氏の会見を受けても、県連へのカネの流れを1行も報じていない。それどころか、菅氏の言い分を聞いて「(週刊ポストへの)対抗手段は?」と質問する始末だった。記者クラブは権力を後押しして週刊誌攻撃に加担するのが仕事なのか。
 
 菅氏の件だけではない。本誌は自民党情報通信戦略調査会長である川崎二郎・元厚労相の「脱法パーティー券」疑惑を報じた(5月22日号)。
 
 川崎氏はテレビ朝日やNHK幹部を党本部に呼びつけて事情聴取した「メディア弾圧」の司令塔だ。新聞は恐れをなしたのか、こちらの疑惑も黙殺している。
 
 本誌が昨年秋以降にスクープした西川公也・前農水相や塩崎恭久・厚労相の疑惑は「一部週刊誌によると」と見事に無断でパクられたが、メディアに睨みをきかせるコワモテの名前が出てくると、大新聞記者は腰が引けてしまうらしい。こんな汚れた政権が長続きするのは、マスコミがもっと汚れているからだ。

※週刊ポスト2015年6月5日号


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