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『グッディ!』の暴走ぶりに芸能の現場は良くも悪くも活況?

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 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、いろいろ話題紛糾の『直撃LIVEグッディ!』と現場の裏事情をリーク!

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「『~グッディ!』が、またやらかしたんです」

 5月18日、SMAPの中居正広登壇の「『コカ・コーラ ゼロ』フルリニューアル発売記念イベント」は開始前からザワついていた。

『~グッディ!』とはもちろん『直撃LIVEグッディ!』(フジテレビ系)のこと。4月22日にバイク事故で亡くなった萩原流行さん(享年62)の妻・まゆ美さんが行った会見を生中継し、「ルール違反」と騒がれたのは5月22日のことである。

 画面が現場からスタジオに切り替わったとき、「あの、大変失礼いたしました。ちょっと現場の取材の取り決めが、ちょっと私たちの解釈と違う部分があったのかもしれません」と安藤優子キャスターが説明。さすがはベテランならではの釈明だったが、「フジテレビは、本当はわかっていて、やったんじゃないか」「視聴率のためなら、何をやってもいいのか」などと、他局スタッフからは非難ごうごうだったと聞く。

 そんな『~グッディ!』が、その翌週月曜日(オンエア的には“翌日”)の5月25日、新聞のラテ欄に「速報・中居正広がイベントに登場…亡き父親へ語る言葉とは」と打ってきたのだ。

 件の「コカ・コーラ ゼロ」のイベントは12時開始。リリースには、トークセッション、フォトセッション後、囲み取材が予定されていることが記されていた。同スケジュールは前週から各社が“共有”していたものだし、いわゆる“撮って出し”で、13時55分開始の『~グッディ!』には確かに速報で出せるネタだ。

 が、こうしてスポンサーや新CM出演が絡んでいる場合、“情報解禁”は「イベント終了後」が大半。もちろん、この日もそうだった。

 にもかかわらず、中居くんがイベントに登場することをラテに打ち、しかも、何を話すかもわからないのに「亡き父親へ~」と打つ…。一般の方にも“ルール違反”であることがおわかりいただけるだろうし、当日、中居くんがその話題に触れないかもしれないのに、「どうして内容まで書いちゃうの?」と疑問に思われることだろう。

 実は中居くんが単独でイベントに登場するのは初めてのこと。各局のリポーターさんたちは、もちろん、「もう落ち着かれましたか?」くらいの質問は用意していたと思う。が、『~グッディ!』のルール違反のせいで、現場では、そんな質問もできない雰囲気になっていたのである。

 そのような状況なのに、『~グッディ!』の大村正樹リポーターは、堂々と中居くんのお父さまに関する質問をし始めたのである。主催者側も、他局のスタッフも、そして雑誌記者たちも目がテンになったことは言うまでもない。

 このときの中居くんの見事な受け答えを各ワイドショーでご覧になった方も多いと思う。

 亡き父の話を何が何でも聞きだしたい大村氏と、それを止めるために「コカ・コーラ ゼロ」関連の質問をかぶせてくる主催者側の聞き手。両者をいじり倒し、最後は、「タイヘンですね。安藤さんに聞けって言われたの?」と大村氏を気遣い、終始、笑顔で会見をまとめた中居くんの話術は、「お見事」「サスガ!」というしかない。

 だが、「ひどいな、フジテレビ」「『~グッディ!』、懲りてない」などと、他局スタッフは呆れ顔。主催者はもちろん激怒していた。

 それだけではない。実はイベント開始前、私も座っていた雑誌記者席を『~グッディ!』のカメラクルーが舐め回すように撮影していたのである。

 あまりにも堂々と、真正面から撮影していたため、主催者側が記録用にカメラをまわしているのだろうと思っていた私。だが、それが『~グッディ!』のクルーだとわかり、思わず、注意をさせていただいた。「カメラをまわすときは、一言、言っていただきたい」ということと、「雑感を撮るようなまわし方ではなく、なぜ、定点のように撮っていたのですか?」と聞いたのだ。すると女性カメラマンは、「これだけ多くの人が来ている注目の会見だ、ということを撮りたかった」と。その後、私に電話をくれた現場ディレクターも同じことを言っていた。

 が、それを知らずに談笑していたところをいきなり撮られて困っている記者さんたちもたくさん居たのだ。

 果たして、私の抗議が効いたのか(苦笑)、オンエアでは記者席の後ろ側からの絵が使われていた。

 萩原流行さんの奥さまの会見時のルール違反といい、今回のことといい、「『~グッディ!』の芸能デスクは何をしているの?」と某関係者に聞いたところ、なんと答えは「芸能デスクは居ない」だった。

 芸能デスクとは、芸能プロダクションと向き合いながら、ワイドショーで扱う芸能ネタを取り仕切る役割をもち、各番組に最低でも1人。昔のように、芸能が花盛りだった頃には、一番組に2~3人、芸能デスクを置いていたこともある。

 在京局のみならず、地方ローカル局のワイドショースタッフにも芸能デスク(らしきポジションの人)を置いているところもあるのに、キー局のフジテレビの番組に居ないというのは、にわかに信じられない。

 フジテレビでは、ベテランの前田忠明氏が『とくダネ!』の芸能デスクとして出演もしていたし、『ノンストップ!』にも『めざましテレビ』にも芸能デスクはいらっしゃるハズだ。なのに『~グッディ!』にだけ居ないというのである。その背景には、「曜日を縦割りにして各制作会社が担当しているからのようです」と前出の某関係者から教えてもらった。

「それじゃあ、いつかきっと“事故”(放送事故)が起きるね」と私が言うと、「だからもう起きてるじゃないですか」と、その関係者は呆れ顔だった。

 しかし、そんな『~グッディ!』のイケイケ体質を支持する声もあるのだ。「なんかいまって、『~グッディ!』だけが良くない…っていう話になってますけど、私に言わせれば、他局は何してるの? だらしなさ過ぎるんじゃない?」と力説していた某局のベテランワイドショースタッフもいる。

 業界的には、そうしたイケイケな取材態度は流行っていないだけでなく、ライトな芸能情報を好む視聴者にもウケてはいないのだ。

 私は番組の作り手でもあるので、スタッフがどれだけ大変な想いをして制作しているか、わかっているつもりだし、視聴率が低迷している…というだけで、その番組を批判したりするつもりももちろんない。

 実際、『~グッディ!』では、たとえば高橋克実さんや三田友梨佳アナが、だんだんハマってきているし、倉田大誠アナは女性視聴者に人気。気象予報士の「ぐっちー」こと樋口康弘氏は人気者になりそうな予感もしている。

 いまはとにかく、「どんなことをしてもいいから数字を獲りにいけ」ということなのだろうな、ということもわかるのだが…。

 芸能の現場から見えてくる『~グッディ!』の状況と、それに対する他局の見解…。いい悪いは別として、久々に芸能の現場が盛り上がっていることだけは事実だ。


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