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簡易宿泊所火災で違法建築の疑い。住宅が違法建築だったら?

簡易宿泊所火災で違法建築の疑い。住宅が違法建築だったら?

平成27年5月17日未明に神奈川県川崎市の簡易宿泊所2棟が全焼した火災は、多数の死傷者を出す惨事となった。これらの簡易宿泊所が、違法建築物であった疑いが指摘されている。
違法建築とは何か? どういった経緯で違法建築が生まれるのか? について考えてみよう。【今週の住活トピック】
「簡易宿所に係る違反対策の徹底について」を通知/国土交通省「違法建築」はどういったものか?

川崎市の簡易宿泊所「吉田屋」と「よしの」(いずれも木造3階建て)の火災による惨事をめぐり、建物が違法建築だった疑いが高まり、問題視されている。

そこで、国土交通省は類似の災害の発生を防止するために、関係省庁と連携し、簡易宿泊所に対する違反対策などの指導を徹底するよう、全国に通知を出した。

さて、とりざたされている「違法建築」だが、いったいどういったものだろう?

建築物を建てたり、大がかりな増改築をしたりするには、着工前にその建築計画について、地方自治体などに「建築確認」を申請する必要がある。その建築計画が、建築基準法や関連する法律に適合しているかどうか確認するためで、適合している場合には「確認済証」が交付される。これがないと着工することができない。

建築物の完成後(一部の建築物については中間検査も行われる)には完了検査が行われ、建築計画通りに建てているか検査される。完了検査の結果、適合していれば「検査済証」が交付される。

この一連の流れの中で、違法建築が生まれる可能性としては、主に以下の3つが考えられる。

(1)そもそも実際とは異なる建築計画で建築確認を申請し「確認済証」は取得したものの、建築計画通りに建てていないので、完了検査を受けていない場合(検査済証は不取得)

(2)事前に建築確認を申請して「確認済証」は取得しているが、工事中に計画変更をしたために完了検査を受けていない場合(検査済証は不取得)

(3)当初は正規に建築確認を申請し、完了検査を受けた(検査済証は取得)が、その後大がかりな増改築(2階建ての建物を3階建てにするなど)を行ったが、その際に正規の建築確認を怠っていた(検査済証と実際の建築物の状態が不一致)

本来は、「検査済証」がなければ、その建築物を使用してはならないのだが、完了検査を受けずに使用している建築物が多いのも実態だ。国土交通省の調べによると検査済証の取得率は、平成10年度に約4割しかなかった。平成23年度には取得率が約9割に到達しているが、古い建築物で検査済証を取得していないケースが多いことがわかる。なぜ、違法建築物が生まれるのか?

違法な建築物ではないが、完了検査の費用や手間を惜しんだので検査済証がない、という場合もあるだろうが、法規制通りに建てていては、狭い建築物しか建てられない、希望の間取りにならない、建築コストがかかりすぎるといった理由から、確信犯的に違法建築を建てる場合もある。

今回の簡易宿泊所の事例では、実際に建っているのは木造3階建てなのだが、「建築確認」では木造2階建てとなっていることで、違法建築だという指摘がされている。2階建てより3階建てのほうが多くの人を泊めることができるが、その一方で建物の構造もより安全性が求められる。火が燃え広がりにくい鉄筋コンクリート造りなどの耐火建築物にする必要があるが、建築コストはかなりアップする。

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