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今週の永田町(2015.5.21~26)

【安全保障関連2法案が審議入り】

 今週26日、衆議院本会議で、武力攻撃事態対処法や周辺事態法、自衛隊法など法律10本の改正案を束ねた一括法案「平和安全法制整備法案」と、国際社会の平和・安全の確保に資する他国軍の取り組みを後方支援するために自衛隊の海外派遣を随時可能にする「国際平和支援法」の安全保障関連2法案の趣旨説明と質疑が行われ、審議入りとなった。

*衆参両院の本会議や委員会での審議模様は、以下のページからご覧になれます。

  衆議院インターネット審議中継参議院インターネット審議中継

 当初、民主党や維新の党などは、衆議院我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会の委員名簿提出を拒むとともに、少数会派も委員ポストが確保できるよう委員枠(50人)を増やすことなどを求め、早期の審議入りを拒否してきた。21日の衆議院議院運営委員会理事会で、与党が丁寧な委員会運営を行うことを約束したことから、民主党・維新の党・共産党は委員名簿の提出に応じ、委員長人事を決める特別委員会を22日に開催することで合意した。

22日の特別委員会<委員45人>で、元防衛大臣の浜田靖一氏(自民党)が互選で委員長に選出された。自民党<委員28人>は、特別委員会の理事に、前防衛大臣の江渡聡徳氏(与党の筆頭理事)はじめ、岩屋毅氏や今津寛氏など安全保障法制整備に関する与党協議会メンバーらを重点的に配置する布陣をとった。一方、民主党<委員7人>は、発信力を重視して長妻代表代行を野党の筆頭理事に就任したほか、党内バランスを考慮した委員人事となった。維新の党<4人>理事には与野党に人脈をもつ下地幹郎氏が就任し、共産党<委員2人>は志位委員長自らが委員として論戦に挑む。

 

特別委員会後、審議の進め方について与野党理事が協議した。菅官房長官ら7閣僚の常時出席を求めた野党側に対し、与党側は中谷大臣と岸田外務大臣にとどめるべきと主張し、与野党が激しく対立して協議は平行線を辿った。また、安倍総理が特別委に出席する回数や、与野党の質疑時間の配分、審議日程なども調整が難航した。

その後も断続的に非公式に与野党協議を重ねた。25日の特別委員会理事懇談会で、与野党は、特別委員会を26日の衆議院本会議後に開催して趣旨説明を、27日に実質審議入りし、28日に安倍総理と関係閣僚出席のもと審議を行う日程で合意となった。29日に関係閣僚が出席する一般質疑、6月1日に安倍総理や関係閣僚が出席する集中審議を行うことも申し合わせた。また、野党に配慮して十分な審議時間が確保することを条件に、常時出席する閣僚は中谷大臣と岸田大臣とすることや、6月以降の審議ペースを週3回とすることでひとまず折り合った。

 

 

【与野党論戦がスタート】

26日の衆議院本会議では、中谷防衛大臣兼安全保障法制担当大臣が関連2法案の趣旨説明を行った。その後、与野党各党の代表が質疑に立ち、これらに対する答弁を安倍総理らが行った。

安倍総理は「グレーゾーンから集団的自衛権まであらゆる事態に切れ目のない対応を行うことが可能になる」と関連2法案の成立意義を説明したうえで「誠実な説明を尽くし、平和を願う全ての国民、国会議員とともに実現に全力を尽くす決意」と、通常国会での確実な成立を期していく意欲を改めて示した。

これに対し、野党各党は、従来の憲法解釈との整合性や、武力行使の新3要件の具体的な判断基準、集団的自衛権行使の範囲、自衛隊の活動拡大に伴うリスクがどこまで高まるかなどについて追及した。

 

安倍総理は、自衛隊活動の範囲拡大で多国間の戦闘に巻き込まれるなどのリスクが高まるのではないかとの野党側の批判に、「現在の法制では日本のため任務につく米軍が攻撃を受けても日本は何もできない。日米同盟が完全に機能すると示すことで抑止力が高まり、日本が攻撃を受ける可能性は一層なくなる」と、抑止力強化の重要性を訴えた。

また、武力行使の新3要件について「国際的にも例のない厳しい基準で、恣意的に解釈できるものではない」と強調するとともに、集団的自衛権を行使できる存立危機事態の判断基準を「国民生活に死活的な影響が生じるか否かを総合的に評価」したうえでとし、「単に国民生活や国家経済に打撃が与えられたことや、生活物資が不足することをもってのみで存立危機事態に該当するものではない」と、単なる経済的影響だけでは該当しないと見解を示した。さらに、「必要最小限度のものとして(武力行使の)新3要件を満たすことはありえる」との認識を示したうえで、外国領域での自衛隊による機雷掃海は「民間船舶の安全な航行を確保することが目的で、性質上もあくまで受動的、限定的な行為」であり、武力行使を目的に武装部隊を他国領域へ送る海外派兵とは性質が異なる点を強調した。

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記者:

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