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きのこ帝国、cero、トクマルシューゴ、Yogee New Wavesが出演「SPRING BREEZE」開催

きのこ帝国、cero、トクマルシューゴ、Yogee New Wavesが出演「SPRING BREEZE」開催

スペースシャワーネットワーク主催イベント「SPACE SHOWER Presents SPRING BREEZE」が2015年5月24日に、日比谷野外大音楽堂にて開催された。

今までにも、山中湖で開催する前の「SWEET LOVE SHOWER」をはじめ、「VOICES」、「Sound Garden」、「スペシャ ザ ワールド」など、音楽の感動をたくさん生み出してきた日比谷野外大音楽堂で、新たな感動を生んだSPACE SHOWER主催の新イベント「SPRING BREEZE」。公演では、きのこ帝国、cero、トクマルシューゴ、Yogee New Wavesの豪華な4組が共演した。アンコールには、全バンドのVocalが出演したスペシャルセッションを行うなど、大歓声の中、幕を閉じた。

なお、 イベントの模様は6月26日24:00から、 スペースシャワーTVにてオンエアが決定している。

ライブレポート
「Yogee若い、 良かった!きのこ帝国、格好良かった!本当に思っています。そして、cero格好良い!格好良いと思ってやってる!格好良い!トクマルシューゴ先輩、格好良い!格好良くないとここでやれない!格好良いやつしかいない、SPRING BREEZE!」いきなりceroライヴ中の高城晶平(Vo、Gt、Fl)のMCを引用したが、これがそのまま、今日のイベントを物語っていたように思う。Yogee New Waves、きのこ帝国、cero、トクマルシューゴという、今観たい、観るべきアクトが集まり、そして結果を先出ししてしまえば、各々が今観せるべきライヴをやり遂げた。そんな、音楽ファンにとってとことん幸福なイベントだったのだ。

オープニング・アクトを務めた、Yogee New Wavesは、サポート・ギターを加えた4人編成での登場となった。“Dreamin Boy”から始まったセットは、徹頭徹尾グッド・ヴァイヴのロックンロール。激しいビートを撒き散らすドラム。淡々と、しかし確実にバンド全体のグルーヴを掌握するベース。歪みを抑えアタック感の強く出たギター。そして、こうしたロックンロールとして極めて秀逸な演奏を、さらにぐいぐいと引っ張る角舘健悟(Vo、Gt)による存在感抜群のヴォーカル。素晴らしいライヴ・バンドである。120%のフルパワーで全5曲を駆け抜けた彼らを、どんどんと大きくなっていくオーディエンスの拍手が迎え撃っていた。

続いては、きのこ帝国。キャリア初となる日比谷野音でのライヴを、つんざくような轟音の“ユーリカ”でスタート。リヴァーヴのかかったヴォーカルがバンドのリズムに遅れ気味に乗り、恍惚感を倍増させている。続く“夜鷹”も、ラップというより語りに近づいたフロウが新鮮だ。1stアルバム『eureka』からの曲たちの進化がまず見せ付けられた形となる。そこから先は、より歌に寄り添った、現在の彼らのモード。佐藤千亜妃(Vo、Gt)がハンドマイクとなり、あーちゃん(Gt)がキーボードを演奏したことでギターレスの編成となった“スピカ”が象徴的だが、最早オルタナティヴ・ロックの狭い括りだけでは収まらないバンドなのだ。それでも、ライヴの締めくくりには、しっかりと起伏のあるヴォーカルのメロディ・ラインながら、ノイジーなギター・プレイが共存する佳曲“Donut”(“スピカ”と同じく、最新シングル『桜が咲く前に』収録)で再び轟音を。バンドが何処から来て、今何処にいるのか。その音楽性の変遷の中で何を得たのか。何を失っていないのか。そうしたことが示されたライヴだったように思う。

3組目は、ceroだ。メンバー3人にお馴染みのサポート・リズム隊、さらにブラスとコーラスを2人ずつ加えた9人の特別編成。5月27日にリリースされる新譜『Obscure Ride』からの“C.E.R.O”で始まったのだが、この曲が凄かった。絞りに絞られた音数のオケの上で自在に絡むメイン・ヴォーカルとコーラスたち。超モダンなソウル・ミュージックのグルーヴがごく自然な形で現出していた。このあまりに圧倒的なオープニングを経て、続く“マイ・ロスト・シティー”で一気にエンジンに火が点けられる。シアトリカルな高城のヴォーカルと、多数のコーラスとが縦横無尽に飛び交い、 弾けるグルーヴ。また、新譜のリード・トラックにして弩級にキャッチーでアーバンな曲“Summer Soul”にしても、丁寧に丹念に紡がれたスウィート・ソウル“夜去”にしても、コーラスとブラスが極めて重要な役割を果たしている。つまり、来る傑作『Obscure Ride』の断片を見せながら、特別編成ならではのアレンジを堪能させるというのが、今日の彼らの思惑だったのだろう。その両方が完全な形で実を結んだ、新アレンジの“Yellow Magus”での、9人の技量が全開になり描かれた圧巻グルーヴはハイライトと呼ぶに相応しいものだった。

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