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株主に株式買取を迫られた!応じる義務は?

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Q.

 資本金2,000万の株式会社の代表です。
 株主でもある非常勤役員が、「会社の業績が悪く発展の見込みも低いんだから、株式を額面(1株5万円・譲渡制限付)で買い取ってくれ」と言っています。お前の会社だろ、だめなら一発かましてやるぞなどと半分脅しに近いことも言っています。
 私個人としては彼の持分を買い取ることはできないし、その意思もないと答えていますが、さらにしつこく脅しやいやがらせをしてくる可能性があります。
 法律上何らかの形で応じなければならないのか、逆に彼に対し何か手段を講じることができるのでしょうか。

(40代:男性)

A.

 譲渡制限付の株式における譲渡の問題ですので、まずは、譲渡制限付株式の譲渡手続が、どのようになされるのかを見てみましょう。

 会社法136条から138条までは、譲渡制限付株式を他人に譲渡しようとする株主又は譲渡制限付株式を株主から譲り受けようとする者は、会社に対して、当該譲渡について承認をするか否かの決定をなすことを請求することができるとして、その方法を定めています。

 この請求を受けた会社が承認をしない旨の決定をした場合、会社は、当該譲渡制限付株式を買い取るか、指定買取人を指定することになります(会社法140条ないし142条)。

 ところで、ご質問の場合、譲渡制限付株式について、その買取を迫られているというにすぎませんから、上記の譲渡制限付株式の譲渡に関する手続きのいずれにも該当しない行為です。

 つまり、この買取要求は、いわば商品を買ってくれという申込をしているにずぎず、これを承諾をするかどうかは、ご質問者の自由であって、強制されるものではありません。したがって、買取要求に対して、法律上何らかの形で応じなければならないということはありません。

 次に、非常勤役員に対して講ずることができる手段ですが、後日の紛争を回避するためにも、その非常勤役員とのやり取りは、内容証明郵便という方法で行い、証拠として残しておくのがよいでしょう。また、やり取りが口頭でなされた場合には、その会話を録音をしておくということも有効です。

 その上で、「だめなら一発かましてやるぞ」といったような脅迫文言を、再度使用して執拗に買取を要求してくるようであれば、刑法223条に規定する強要罪に該当するとして注意を促したり、録音や内容証明郵便を持参して警察に相談するという方法もあると思います。

 なお、非常勤役員が、株式を誰かに譲渡しようとして会社に承認請求を求めてきた場合には、先に説明した手続きに沿っていくことになります。その場合、譲渡を受けた者が会社にとって好ましくない者であれば、最終的には、会社が買い取るか指定買取人を指定するしかありません。この場合、売買価格の協議が調うとは思えませんので、裁判所にその決定の申立をすることになると思います。

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