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「お泊まりデイ」のガイドライン公表、利用者の期待増す?

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高齢者施設の不足により「お泊りデイサービス」が増加

「お泊りデイサービス」が増加した背景には、介護保険で宿泊ができる高齢者施設が慢性的に不足していることが理由にあげられると思います。既存のショートステイはいつも満員の状態で、国が受け皿として掲げる小規模多機能型居宅介護も、事業所数が伸び悩んでいます。このような状況において、家族のニーズをしっかりと捉えたサービスが、この「お泊りデイサービス」なのです。

費用対効果が期待できるので(基準も不透明な状況なので)、介護業界に安易に参入する企業が増え競争が激化。そこにきて、ずさんな運営、事故などが頻繁に発生し、2015年度の介護制度改正に伴い、介護報酬の引き下げとともに介護保険対象外のサービスである「お泊りデイサービス」も基準を強化して一掃しようとしています。

このようなことから、経営が困難に陥り、事業継続を断念する事業者が増加するかと思われますが、一方でこれらの基準をしっかりと遵守し、安全面やプライバシーの配慮を行い運営する事業者ももちろん存在しています。

介護する家族のニーズに応えるサービスとして浸透

前述の通り、「お泊りデイサービス」が増加した背景には、高齢者が宿泊できる施設が少ないことがありますが、なぜこのサービスにニーズがあるのかを利用者目線で考えてみます。

介護業界には近年、「在宅支援」の理念のもと、さまざまなサービスが増えています。また、高齢者の生活スタイルも単独世帯、夫婦世帯が増加する一方で、まだまだ同居世帯の家族による介護が多いのも現状です。この同居家族の要望に応えるのが「お泊りデイサービス」なのです。日中、家族の仕事や外出などの事情に対応できる介護サービス(訪問介護、通所介護など)は多くありますが、「お泊りデイサービス」は、宿泊することができるという部分で家族のニーズに応えることができる事業となっています。

基準強化でサービスが向上し、利用者が増加する?

今回の改正で、厚生労働省は「お泊りデイサービス」に対して、人員体制や介護内容などを届け出るように義務付けましたが、これらによって事業者のサービスの質は向上すると思われます。

また、今回の介護保険改正に伴って、さらに運営が厳しくなると予測される「通常のデイサービス」も生き残りをかけ、既存サービスの付加価値として「お泊りデイサービス」を検討している様子がうかがえます。すなわち、利用者のニーズがある以上、高水準でも利用価値が高まり、需要があると考えられる「お泊りデイサービス」は、この機会をきっかけに家族や利用者にとって「介護保険外サービス」の、「なくてはならないサービスへ転換」することが期待されます。

(松本 孝一/介護事業コンサルタント)

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