入社いきなり「希望部署への異動」を直談判 そんな新人の「行動力」を許せるか?

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入社いきなり「希望部署への異動」を直談判 そんな新人の「行動力」を許せるか?

新入社員には、自らやるべきことを見つけて積極的に取り組むことを求めたい――。そんな期待を寄せている会社も多いことだろう。しかし入社したばかりの新人が、いきなり「自らやるべきこと」を始めたら、周囲はどんな反応をするだろうか。

5月14日に2ちゃんねるに立ったスレッド「うちの新入社員がやばいwwwwwww」には、入社したばかりの社員が上司を大激怒させたエピソードが寄せられていた。自分が希望する部署に配属されなかった新人が、OJT担当の先輩社員との同行をすっぽかして人事に異動を直談判しにいったのだという。

「これが噂のゆとりか?」

「将来色んな意味で大物になりそう」という評価も

スレ主によれば、新人は配属初日から育成担当の先輩に対し、自分が別部署の希望だったことを告げて困惑させていたらしい。配属がイメージどおりにならなかったことは、その新人にとって大きなショックだったのだろう。

この書き込みには「非常識だ」と批判が相次ぐと思いきや、ネットユーザーから意外にも温かな評価が寄せられている。

「やるやんけ」「行動力はあると思うの」
「スゲーなソイツ。将来色んな意味で大物になりそう」

やる気のある新人は今どき珍しいので「そんなにやる気あるならさせたれよ」と、希望部署への異動を認めてあげればいいという人も。「時代が違えば社長に気に入られて出世コース」と、規格外の新人を評する人もいる。

他のユーザーから「その新人は使えるの?使えないの?」と問われたスレ主は、「まだわかんないよ。みんな温かい目で見守ってるよ」とコメント。幸いなことに仕事を干されることもなく、まだ会社に居続けているようだ。

想定外の部署に配属されて思い悩む新入社員は、毎年存在している。人材系の相談コーナーには「希望しない部署に配属されたらどうする?」という質問が数多く見られる。いまは大物になったビジネスパーソンも、同じ悩みを抱えていたようだ。
楽天・三木谷氏も「日本一のコピー取り」を目指した

ライフネット生命の岩瀬大輔社長は、ウーマンタイプのコラムに自身の経験を記している。コンサルティングファームに入った岩瀬氏が最初にアサインされたのは、なじみのない産業用手袋メーカーの流通プロジェクト。

同期の仲間が有名食品メーカーの新商品開発など華やかなプロジェクトに加わるのを見て、うらやましく思ったという。しかし、いざ仕事が始まってみると、岩瀬氏は「手袋の世界の奥深さ」にすっかり魅せられてしまった。

「同じ仕事に就いても、文句を言う人と、明るく前向きな人とがいる。その違いが、今後の社会人人生を大きく分けるのです」

岩瀬氏は、日本興業銀行(当時)に入行した楽天の三木谷浩史社長が、コピー取りなどの雑用を多くさせられた際に「ならば日本一のコピー取りになってやる」と思ったというエピソードも紹介している。思い通りの仕事に当たらなかったときでも、腐らずに取り組むことで未来が開かれることもある。

冒頭のスレッドにも、先輩社会人から「若気の至りってことで多めに見てやれよ。あとはその行動力を正しい方向に導いてやれ」とアドバイスが飛んでいた。「採用試験で行動力とかそういうのばっかり求めた結果じゃね?」と揶揄するコメントもあるが、ゆとりとバカにするだけでなく、寛容さをもって育てることも必要だろう。

あわせてよみたい:希望地に反する「配属」は何のため?
 

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