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【変わりダネ基地局探訪記 その1】 春の"雪かき"が恒例行事! 冬季は深い雪に埋もれる、立山連峰の山中にある基地局

ケータイは電波でネットワークとつながっている。その中継地点となっているのが「基地局」だ。全国にある基地局の多くは電柱のようなコンクリート柱や鉄塔にアンテナを付けたオーソドックスな形をしているが、中には個性的な特徴を持ったものもある。こちらの連載では、TIME & SPACE編集部が各地をめぐり、そういった「変わりダネ基地局」紹介していきます。

立山黒部アルペンルート全線開通に合わせて、雪に埋もれた基地局を掘り起こす!


雄大な立山連峰の山中にそびえ立つ立山弥陀ヶ原局。高さ約8mのポール上部に設置されているのがNTTドコモのアンテナで、下部に設置されているのがKDDI(au)のアンテナ。さらにその下には無線機や電源などが深さ約5mの雪に埋もれており、それらを掘り起こすために両社が共同で雪かき作業を行う


道路に積もった雪を除雪してできる「雪の大谷」。高さは最大で20m近くに及ぶ

連載第1回目の今回紹介するのは、富山県立山町の山中にある「立山弥陀ヶ原(たてやま みだがはら)局」。この基地局にはKDDI(au)とNTTドコモのアンテナがあり、立山黒部アルペンルートをはじめとする観光地をカバーするため、両社が電波を飛ばしている。

この基地局がユニークなところは、冬は深い雪に埋もれてしまうこと、そして雪解け前に"雪かき"が必要なことだ。

立山黒部アルペンルートは11月中旬から4月中旬にかけて雪のために閉鎖される。それが全線開通すると、高さ20mにも及ぶ雪の壁のあいだを歩ける同ルートの春の名物「雪の大谷」が開放され、多くの観光客で賑わい、携帯電話の通信も集中する。通信事業者としてはその前に雪かきをして掘り起こし、電源を立ち上げ、通信環境を確保しておく必要があるというわけだ。

今回、4月中旬に行われたKDDIとNTTドコモの共同による雪かき作業に密着取材することができたので、その模様をレポートする。

春なのーに〜、一面銀世界! 基地局まで約30分の雪上歩き

今回の取材に協力してくれたKDDIの担当者によると、立山弥陀ヶ原局の雪かき作業は1日仕事らしい。当日は早朝5時半、雪かき作業に参加する同社社員たちがKDDI金沢テクニカルセンターに集合し、クルマで現地へ向かうとのこと。東京在住の取材班は3月に開業したばかりの北陸新幹線に乗り込み、雪かきが行われる前日に金沢に入る。

本文とは全然関係ないんですが、編集長から大ちゃんも連れて行けと言われたので、とりあえず記念撮影。北陸新幹線と大ちゃんヘルメットの青がまさかのマッチング

そして翌朝。午前5時30分、一同眠い目をこすりながらKDDI金沢テクニカルセンターに集合し、スコップや長靴など雪かき道具一式をクルマに積み込み、いざ立山弥陀ヶ原局に向けて出発。北陸自動車道を富山方面へ向かい、高速を降りてからはコンビニに立ち寄って昼食を調達しつつ、一般車通行止めの山道を進む(我々の乗るクルマは雪かき作業のため特別に通行許可を取っている)。標高をぐんぐん上げながら走ること約3時間、雪かき作業の拠点となる弥陀ヶ原ホテルの駐車場に到着。ここから立山弥陀ヶ原局まではクルマで行くことができず、雪上を歩いて約30分の道のりになるという。

【変わりダネ基地局探訪記 その1】 春の"雪かき"が恒例行事! 冬季は深い雪に埋もれる、立山連峰の山中にある基地局
【変わりダネ基地局探訪記 その1】 春の"雪かき"が恒例行事! 冬季は深い雪に埋もれる、立山連峰の山中にある基地局
各自が防寒着を着用し、ヘルメットをかぶり、長靴とスノーシューを履き、出発の準備を進める

弥陀ヶ原ホテルの標高は1970m。気温は出発時よりも著しく低く、泣きたくなるほど寒い。しかも日頃から運動不足気味の取材班。果たして現地までたどり着けるのか、不安を抱えながら、立山弥陀ヶ原局へ向けて雪の上を歩き始める。

【変わりダネ基地局探訪記 その1】 春の"雪かき"が恒例行事! 冬季は深い雪に埋もれる、立山連峰の山中にある基地局
【変わりダネ基地局探訪記 その1】 春の"雪かき"が恒例行事! 冬季は深い雪に埋もれる、立山連峰の山中にある基地局
立山弥陀ヶ原局の雪かき作業に参加したのは、KDDI社員3人を含む合計15人。皆さん北陸の雪国で暮らしているので雪上歩きには慣れているのかと思いきや、意外にも「スノーシューを履いて歩くのは初めて」という人も少なくなかった

寒サニマケズ、突然ノ吹雪ニモマケズ

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