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特別利害関係人の取締役会での決議2

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 前回は、特別利害関係人が取締役会での決議に参加できないことと、その記載例についての説明をしました。今回は、特別利害関係人に当たる場合とはどのような場合かを見ていきたいと思います。

■特別利害関係人とは?

 特別利害関係人は、会社法上「特別の利害関係を有する取締役」(会社法369条2項)とされているだけで、特に定まった定義はありません。そこで、どのような場合に特別利害関係人に当たるのかが問題となります。

■特別利害関係人に当たる例

(1)代表取締役の解任決議におけるその代表取締役(最判昭44年3月28日)
(2)競業取引の承認(会社法356条1項1号)における取締役
(3)利益相反取引の承認(会社法356条1項2号、3号)における取締役
(4)会社に対する責任の一部免除(会社法426条1項括弧書)をする決議をする際のその取締役
(5)譲渡制限株式の譲渡承認における取締役
(6)監査役設置会社以外の会社における会社・取締役間の訴えの代表者選任(会社法364条)における取締役
 これらが、特別利害関係人に当たる代表例であると言われています。
 取締役は会社に対して善管注意義務(民法644条)・忠実義務(会社法355条)を負っているので、善管注意義務・忠実義務を果たせないような場面では、当該取締役を決議から除き、取締役会決議における決議の公正を保つことが、特別利害関係人を決議から除く趣旨であるとされています。したがって、これらの例は、特別利害関係人が決議に参加したのでは、決議の公正を保つことができない場合といえます。

■特別利害関係人にあたらない場合

(1)代表取締役の選定における当該取締役
(2)報酬総額の配分決議における当該取締役
 これらは、当該取締役を決議に参加させても、決議の公正を保つことができると判断したからといえます。
 報酬総額の配分にあたり、実務では取締役社長に一任することが多いですが、この場合、取締役全員の同意が必要とされています。一任は、実質上各取締役がその協議の利益を放棄することとなると考えるべきです。

元記事

特別利害関係人の取締役会での決議2

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