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大前研一氏 マラソンの「日本人選手では1位」報道を疑問視

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 株高や景気好転のニュースが報じられる一方、多くのサラリーマンの暮らしは、いっこうに楽になっていない。賃上げも、円安で好調な輸出関連企業や大企業などに留まり、経済全体はますますシュリンク(縮小)していくように見える。今、日本人は何を求められているのだろうか? 『低欲望社会──「大志なき時代」の新・国富論』(小学館)を上梓した大前研一氏はこう語る。

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 今や日本の大学では、日本人の学生よりも中国人留学生のほうが成績優秀というケースが増えている。それに対して日本人の学生は発奮することもなく、呑気で怠惰なキャンパスライフを謳歌している。大志がないので、はなから競争を回避しているわけだ。

 マラソンでも、最近はよく全体では3位や4位なのに「日本人選手トップ」と1位の外国人選手よりも大きく扱われる。2位とか3位の外国人選手についてはほとんど報じられず、名前すら小さい記録欄を見ないとわからないことが多い。そういう内向きかつ目線の低い評価基準や報道姿勢はおかしいと思う。

 私自身、学生時代は早稲田大学と東京工業大学修士課程では誰にも負けないと思っていたが、MIT(マサチューセッツ工科大学)の博士課程に留学したら、アメリカ人もヨーロッパ出身者たちも非常に優秀で驚いた。

 それでも彼らに負けじと必死に勉強し、その結果、130人のクラスで一番早く2年9か月で博士号を取得することができた。どんな分野でもグローバル競争が当たり前になった今はなおさら、「日本人1位」に安穏としていてはいけない。

※週刊ポスト2015年5月22日号


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