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コミック誌が「持ち家女子」に照準 「プリンセスメゾン」「コミンカビヨリ」でアラサー独女の生き方描く

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このまま独身だったら、私どこに住めばいいんだろう――。アラサー独女の「住まい」の悩みは深刻だ。収入がなくなれば、アパートの家賃は払えなくなる。結婚するなら夫の収入で家を買えばいいがそんな見込みもなく、かといって親の資産にも頼れない。

そう思い悩む人が共感できそうなマンガが、いま注目を集めている。そのひとつはWEB漫画サイト『やわらかスピリッツ』で連載中の池辺葵作「プリンセスメゾン」(小学館)だ。主人公の沼越幸は、20代半ばの内気な独身女性。高校卒業後、居酒屋店員として働きながら「理想のマンション」を追い求める様子が描かれている。
年収200万円でも「勝手に卑屈になっちゃだめだよ」

幸は古いアパートの1階に住みながら、なぜかマンション購入を夢見ている。編集部ツイッターによると、彼女の年収は推定「200万円」。通帳の残高を見たり、タイムカードの残業時間を数えてニンマリしながら、コツコツと貯金している。

不動産会社から送られてくるマンション案内と、借入できる住宅ローンの額(2290万円、35年)を見比べ、真剣な顔で考え込む場面も。居酒屋の同僚に「モデルルームなんか見ても、空しくないすっかー。俺らみたいな収入でマンション買うとか無理っしょ」と笑われるが、諦める様子はない。

「そんなことない。努力すればできるかもしれないこと、できないって想像だけで決めつけて、やってみもせずに勝手に卑屈になっちゃだめだよ」

はじめはファミリー向け新築物件ばかり見ていたが、そのうち照準を中古住宅に変更。物件めぐりのメモには「キッチン希望仕様:2口コンロ(以上)/お湯の出る蛇口/調理台/換気扇」とあり、夢はつつましく現実的なものだ。

幸にアドバイスをくれたモデルルームの受付嬢や社員など、さまざまな人の人生も交錯する。場面の合間には豆知識として「収納だけは妥協するべからず」「共有スペースは賢く使え!」などの情報も掲載。5月12日には単行本の第1巻が発売された。
「老後に飢え死にしないため」古民家買うマンガも

講談社の女性誌『Kiss』で連載されている高須賀由枝作「コミンカビヨリ」(既刊1~4巻)も、家を購入するアラサー女性のマンガだ。

主人公の赤石萌は、フリーランスのイラストレーター。27歳独身で、東京から800キロ離れた地方都市の一軒家で暮らしている。700万円で購入した古民家(160坪)は築80年以上、ローンの期間は35年だ。

萌がこの物件を購入した理由は「老後に飢え死にしないため」。フリーランスという不安定な職なこともあり、稼ぎがあるうちにと購入した。女性誌だけにイケメンエリート建築士が登場したりするが、恋はなかなか発展せず、税金や保険料、住宅ローンの話など現実的な話題が目に付く。

「6月って税金の季節なんだよね……自動車税と住民税と去年この家買ったから固定資産税と不動産取得税……納付書がわさっと来るわけ!!(…)国民年金の保険料も上がるし……あたし日本に殺されるよ……」

いまどきの女性の悩みに敏感なコミックが、なぜリアルな生活を描き始めているのか。背景には若い女性の「自立」という課題がある。以前ならお金持ちの男性と結婚すれば豊かな生活が保障されたが、そのような裕福な男性も少なくなっている。
購入者は「年収500万円未満が半数」との調査も

親の資産は当てにできず、自分の力で稼いで老後に備える必要がある。そうなると独身女性が自分の「住まい」をどう確保するのかが、強い関心事にならざるをえない。

若い女性が住宅購入に踏み切る例は、マンガの中の特殊ケースではないようだ。女性のための住みかえサイト「ノムコムウーマン」の調査では、単身女性のマンション購入時の年齢は、20代が58.1%。年収は100万円以上~500万円未満が50.0%を占めた。調査対象は74人と多くないが、年齢や収入はちょうど幸や萌の人物像にも当てはまる。

この流れを、不動産会社も見逃さない。三井不動産レジデンシャルでは、女性が家を持つことを後押しする「モチイエ女子WEB」を運営。前出の「プリンセスメゾン」などのコンテンツのほか、実在の「モチイエ女子」へのインタビューが掲載されている。

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