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神経学者が語るダイエットの恐怖「本当に必要なのは、4つの習慣」

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いろいろなダイエット法を試してみても、上手くいかない…と悩んでいる人も多いのでは?

何度もダイエットに挑戦し、失敗した経験を持つサンドラ・アーモットさんが、「Ted Talks」で「なぜダイエットは上手くいかないのか?」をテーマに、大変興味深いスピーチをしています。

このスピーチ、とてもためになると同時に、ちょっぴり長いので、要点をダイジェストでまとめておきましょう!

01.脳は自分の理想の体重を知っている。それを大きく上回ったり下回ったりするようなことがあると、体重を戻すようにできている。
02.体重を増やすのは簡単だが、落とすのは難しい。それは、食糧難の時代を経験した人間のカラダは、エネルギーを蓄えようとするから。

03.「野菜中心の食生活・運動・禁煙・節度のある飲酒」。この4つの生活習慣さえ続ければ、ダイエットしなくても健康的になれる!

(実際のスピーチ動画は最下部にあります。)

ダイエットをやめた方が
痩せられる!?

3年半前、私は最高の決断をしました。新年の抱負を「ダイエットを止める。体重を気にせずに、食べたいものを食べる」にしたのです。そして、食べたい時に食べることを実行した結果、5キロ体重が減りました。

この写真は、13歳の時の私です。最初にダイエットをはじめた年ですね。今ではこの写真を見ると、必要なのはダイエットではなく、ファッションセンスだったと思います(笑)。でも私は体重を減らしたいと思っていたし、リバウンドした時は自分を責めたたものです。

それから30年間、私はさまざまなダイエットを試しましたが、どんなダイエットをしても、減らした分の体重は戻ってきてしまいました。

体重をコントロールしているのは、
あなたの脳だ!

神経学者として、どうしてダイエットがそんなに大変なのか考えてみました。
よく知られているように、体重というのは、食べた量と消費したエネルギーで決まります。そして、多くの人が知らないことですが、空腹感と消費エネルギーは、無意識のうちに脳にコントロールされているのです。

じつは、脳は理想の体重を知っているのです。これはセットポイントと呼ばれています。そして、セットポイントの範囲内の体重の増減は問題ありません。しかし、範囲外の体重となると危険です。体重を制御する脳内の視床下部が、化学的な信号で体重の増減の指示をカラダに伝えます。

脳はあなたの体重が落ちると「通常」と思われる体重に戻そうとします。つまり、体重が一気に下げると、脳はあなたが「飢えている」と勘違いしてしまうのです。

体重が落ちると
エネルギー消費量も落ちる

「脳が自分の体重を減らした方がいいと考えてくれれば…」と思うでしょう。でも、それはできません。
体重が大きく減ると、筋肉の消費量が落ちます。コロンビア大学のルーディ・ライベル博士は、体重を10%落とした人は、エネルギー消費量が1日あたり250~400キロカロリー落ちることを発見しました。これはかなりの食事量です。つまり、10%体重を落としたければ、その体重だった細い人に比べ、250~400キロカロリーの食事量を減らす必要があるのです。

進化論の側面から見ると、体重が落ちた時に食べる量が少なくなるのは納得できます。食料が少なかったとき、エネルギー消費は生死にかかわりました。だから、食料がある時はエネルギーを蓄え、次の食糧難に備えたわけです。人類の歴史の中で、飢餓は過食よりも重大な問題でした。
だからこそ、ダイエットに成功しても、脳は体重を元に戻そうとします。もし体重を落とすことが、長期的の飢餓のせいなら、これは理にかなった反応なのです。

オタワ大学のヨニ・フリードホフ教授は「もしタイムマシンがあれば、それが最善のダイエット法になるだろう」と語っています。悲しいことに、一時的な体重の増加は、そのまま恒久的な体重の増加になりえます。もし体重が増えたまま長く過ごすと、脳はそれが「通常」の体重だと判断してしまいます。だからこそ、食生活が崩れて体重が増えた場合は、なるべくすぐに食生活を正す必要があるのです。

食事制限は
ダイエットにならない!

ある心理学者は、食事の摂り方で、被験者を2つのグループに分けました。空腹を感じた時に食べる人(ここでは直感的グループと呼びます)食べたいという気持ちをコントロールする人(自制的グループ)の2グループです。

おもしろいことに、直感的グループの人の方が肥満になりにくく、食べ物のことについて考える時間も短かかったそうです。一方、自制的グル―プは食べ物の広告や食べ放題に弱く、ほんの少しのことが食べ過ぎにつながったそう。

なかでも、子どもはよりダイエットと過食のサイクルに陥りやすいそうです。いくつかの長期的な研究によると、10代前半にダイエットをした少女は、その時標準的な体重だったとしても、5年後、肥満になる確率が3倍も高くなります。
じつは、多くの研究で肥満の大きな原因は、過度なダイエットによるものと解明しているのです。

体重コントロールに
効果的な「4つの習慣」

最後に、これだけは伝えなければと思います。私の14年もの研究から「4つの習慣」が死のリスクを軽減することが明らかになりました。

①果物と野菜を食べる
②週に3回は運動をする
③タバコを吸わない
④節度のある飲酒

これらの生活習慣をひとつも実践していない人は、死のリスクが高まっていきます。しかし、1つでも実践してれば、通常体重の人と同じまでリスクが下がるのです。肥満で、健康的な生活習慣が1つもない人は、リスクはとても高くなります。肥満の人は、健康的な体重の人よりも、死のリスクが7倍も高くなるとも言われているのです。

ただ、朗報もあります。この4つの習慣を実践している人は、体重を落とすことが出来なくても、健康状態は管理できるのです。

心を込めて
食事をとること

ダイエットに確実性はありません。ダイエットの後5年も経てば、ほとんどの人は元の体重に戻ります。それどころか、40%以上の人は、元の体重以上になります。無理なダイエットの結果は、長い目で見れば、体重を増やしているのです。

では、どうすればよいのでしょう? 私の答えは「心で感じること」です。瞑想やヨガのことではありません。「心をこめて食事をとる」ということです。

カラダの信号を理解し、空腹でも、満腹以上に食べないことです。空腹でない状態で食事をすると体重は増加します。自分自身に「食べたい分だけ食べてもよい」と許可を与え、カラダが心地よく感じるまで、食べるのです。

私はこれを理解するまでに1年かかりました。しかし、それはとても価値のあることでした。

ダイエットは
時間とエネルギーの無駄

今日、医者でさえ健康的に体重を落とす方法を知りません。しかし、多くの人が“体重を減らす”ことよりも、“増やさないこと”に注目しはじめています。

現実を見てください。
もしもダイエットが上手くいくなら、私たちは皆細いはずです。ダイエットは害がないように思えますが、じつは重大なダメージを私たちにもたらします。ダイエットは人生を壊します。子どもであれば、摂食障害を引き起こすこともあります。しかし、アメリカでは、10歳の少女の80%がダイエットの経験がある言われています。

私たちの娘は、間違った意識で、自分の価値をはかることを学んでしまったのです。ダイエットは時間とエネルギーの無駄です。ダイエットに使う時間を、子どもの宿題を手伝ったり、仕事に使ったりしてください。意志の強さには上限があります。そのダイエットはいずれ失敗に終わります。

ダイエットをしている少女たちに、お腹が空いたら食べてもよい、食べたいと思ったときに食べてよいと伝えたら、より幸せで、健康的な生活を送ることができるしょう。大人になって、彼女たちの多くがスリムになるはずです。
誰かがこのことを13歳の私に伝えてくれていたらよかったのに、と思います。

ありがとうございました。

Top photo by Alan Cleaver

 Reference:Ted Talks

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