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「夢を持つのは悲劇的な生き方」 タモリの人生論は「幸福な人の傲慢」なのか

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夢があるようじゃ、人間終わりだね――。タレントのタモリさんがテレビ番組で語った人生論が、ネットで話題を呼んでいる。

発言があったのは5月10日放送の「ヨルタモリ」(フジテレビ系)。ジャズ喫茶のマスター「吉原さん」に扮するタモリさんが、番組ゲストのSMAP草なぎ剛さんを「ジャズな人」と表現。ジャズな人とは「向上心がない」というのが特徴なのだという。
「夢が達成されるまでの区間がつまらないものになる」

ただ、それは別に悪いことではないようだ。タモリさんは「誤解されちゃ困るけど」と前置きしながら、向上心のある人は「今日を明日のために生きている」と説明する。

そして、「今日が今日のためにある」生き方をしている人が「向上心のない人」であり、「向上心イコール邪念ってことだよね」と語った。さらに話は「夢」に及び、タモリさんは「夢があるようじゃ人間終わりだね」と断言し、こう語った。

「夢が達成されるまでの区間は意味のないつまんない区間になる。それが向上心のある人の生き方、悲劇的な生き方だね。夢が達成されなかったらどうなるんだい」

さらに、音楽などで成功する人は「好きで面白いなと思ってやっていただけで、夢があってやってたわけじゃない。それがジャズかジャズじゃないかの差」と指摘。今を濃厚に生きるのがジャズなのだという。

世間一般的に「夢を持って生きよう」と言われる中で、これとは真逆の人生論だが、ネットでは「これは正しい」と同意する声が出る一方で、やはり反発する意見が多数挙がった。

「向上心というものが現状に対する否定からくるものだってのは分かるよ。でもだからって向上心を持つことを悲劇と言い切るのは、現状既に幸福な人の傲慢でしょ」

現在惨めな境遇にいる人に対して「夢を持つな」というのは「現状を維持しろ」という意味であり、それこそ悲劇的だというのだ。
夢を持つのではなく「夢中になれ」という意味?

また、「夢を持ってコツコツと努力することで実現することもある」といった意見も。大学受験や資格取得などでは、将来のために今を我慢して勉強に励むことが重要になってくる。「精神的に向上心の無いものは馬鹿だ」と夏目漱石の『こころ』を引用する人もいた。

ただ、「ジャズな人」というのは、ただ無計画にダラダラと生きる人ではなさそうだ。通常、ジャズの演奏ではシンプルな譜面が用意されているだけで、ソロパート部分はその時のノリを感じながらアドリブで演奏される。自由気ままでスリリングではあるが、その分、並々ならぬ集中力が要求されるものだ。

タモリさんのいう「ジャズな人」も、まさに今この瞬間に熱中しながら生きている人、ということなのだろう。ネットでは「夢を外においてはいけない。常に夢中であれということか」という声も出ていた。

特定の分野で成功した人が実は「好きでやってただけ」という部分についても、変化を否定してるわけではなく「今日のための今日を生きる精神のほうが結果的に純粋な高みに行けるというような話の気がする」という見方が出ていた。

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