ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

子供ができたのに、彼が認知してくれない!

DATE:
  • ガジェット通信を≫

子供ができたのに、彼が認知してくれない!

Q.

 未婚で懐妊しました。交際していた彼は、100%自分の子供であることは承知しているのに、認知してくれるように頼んでも、認知してくれません。
 強制認知という制度があるといっても、全く認知する気はないとの一点張りです。
 このような場合、認知の手続等はどのように行えばよいのでしょうか?(ちなみに、現在の彼の住所等はわかりません。)
 もしDNA鑑定というようなことになった場合、その費用は私の方が払わなければいけないのでしょうか?
 また、子供が生まれて2年が経っているのですが、認知後の養育費などはどのように決めるのでしょうか?
 こうした手続は弁護士に依頼できるのですか?

(20代:女性)

A.

 認知には、任意認知(民法779条)、強制認知(民法787条)、審判認知(家事事件手続法277条)があります。
 ご質問の場合、男性は認知をしてくれないということですから、任意認知は期待できず、強制認知か審判認知のいずれかの方法によって認知をすることになります。

 しかし、現在の彼の住所等はわかりませんということですから、審判認知をすることもできません。審判認知には、調停前置主義(家事事件手続法257条1項・2項)の適用があり、家庭裁判所に対して、まず調停の申立をしなければなりません。
 その調停において合意が成立した場合に、合意に相当する審判がなされることで、審判認知が成立します。ただし、これは相手方(彼)が家庭裁判所に出頭することが前提となっています。
 「合意」が前提である以上、相手方が出頭しない限り、成立することがないからです。したがって、彼の住所等がわからない以上、彼を裁判所に呼び出すことはできず、審判認知が成立する余地はないことになります。

 そこで、強制認知の方法しかないということになります。この場合、家庭裁判所に認知の訴えを提起します。子供が原告、あなたが子供の法定代理人、彼を被告として訴えをします。
 訴え提起にあたっては、彼の住所が判明していないことを記載した書面と公示送達の申立書を添付すべきことになります。この書面を審査した裁判所は、家事事件手続法257条2項但書によって、調停前置主義の適用のないことを確認し、被告の住所等が不明なことを理由として、一定期間「被告であるあなたに訴えが提起されましたよ」という旨の書面を裁判所に掲示することによって、訴状の送達があったとみなし、裁判を開始します。

 公示送達による訴状の送達は、被告が訴状の内容を認めたという効果を伴いませんから、裁判において、あなたが、子供の父親が被告であることを主張立証しなければなりません。彼がいない場合の立証は非常に困難です。
 方法としては、彼の兄弟姉妹・父母と子供とのDNA鑑定を行うしかないのではないでしょうか。しかし、この鑑定に兄弟姉妹が応じてくれなければどうしようもありません。彼が出廷して鑑定を拒否した場合は、拒否したことを一つの証拠として、あなたに有利な裁判となる可能性もありますが、兄弟姉妹の鑑定拒否では、そのような効果すらないからです。
 兄弟姉妹等との間で事前に確認をして、兄弟姉妹らが鑑定に応じてくれるようであれば、訴え提起と同時に鑑定申立もなすべきです。この費用については、彼がいない以上、あなたの負担とならざるを得ません。

 裁判で勝訴をして強制認知となった場合には、養育費を請求することができますが、この金額は算定基準が決まっており、各自の年収等により、決定されることになります。
 これらのすべての手続については、行方不明の意見書や公示送達の申立、鑑定の申立などを含みますから、専門家である弁護士に依頼した方がいいと思います。

元記事

子供ができたのに、彼が認知してくれない!

関連情報

別れた彼女が妊娠! 父親になる義務はある?(なっとく法律相談)
強制認知して養育費はどれくらいもらえるでしょうか?(なっとく法律相談)
同棲を破棄。彼女のお腹には赤ちゃんがいる可能性はあるが慰謝料は?(なっとく法律相談)

法、納得!どっとこむの記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。