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auの取扱説明書を回収して、釜石市のバス停にソーラーパネルとLED電灯を。KDDIの復興支援と森林保全への取り組み

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間伐材を使ったエコなバス停に、太陽光発電によるLED電灯を設置

KDDIは2015年3月、「au取扱説明書リサイクル」の活動の一環としてソーラーパネルとLED電灯を岩手県釜石市に寄贈。それらは市内の市営バス停の2か所に設置された。2012年に釜石市役所と同市の森林組合と連携し、「森の貯金箱プロジェクト」をスタートさせ、「間伐材」を使って釜石市に市営バスの待合所5基とベンチ18基を寄贈・設置した"続編"となる。

今回、新たに寄贈・設置されたのは、ソーラーパネルおよび消費電力が少ない高効率型のLED電灯で、日中に太陽光で発電・蓄電し、暗くなると自動的に点灯する仕組みだ。4日間曇りが続いても、夜になるとしっかりまわりを明るくしてくれる。これらはすべて、KDDIによる森林保全活動と東日本大震災被災地支援プロジェクトの一環で、今回のソーラーパネルとLED電灯の設置が最新の事例となる。



2012年に寄贈した5つのバス待合所と18のベンチによって、バスを利用するお年寄りの方々が待ち時間に座れるようになり、釜石市からは高い評価をいただいた。今回のソーラーパネルとLED電灯によって、夜間でもバス停周辺が明るくなり、通学などでバスを使うお子さんを持つ親御さんから安心・安堵の声をいただいた

「間伐材」とは、過剰な密度で木々が生い茂る森林において、木々の健全な生育のために一部を計画的に伐採した木材のこと。割り箸などへの活用が好例として挙げられることが多いが、KDDIは森から排出された間伐材を活用して、auショップで配布した間伐材と循環再生紙を利用した「卓上カレンダー」などをノベルティとして配布してきた。2014年には、同じく間伐材を使ったカタログスタンド100基をauショップに配置するなどの活動を行っている。

回収したauの取扱説明書の古紙売却金を、森林保全の資金に

「au取扱説明書リサイクル」のプロジェクトを担当しているのは、「KDDI プロダクト企画本部プロダクト品質管理部 CS推進グループ」。取扱説明書をはじめとする様々な印刷物の内容チェックや、製品を梱包する箱などの"紙"を扱う部署だ。近年の取扱説明書は小型軽量化による省資源化や、「取説アプリ」やWebサイトとの連動によるペーパーレス化が進んでいるが、使用をゼロにすることはできない。そこで推進しているのが、紙の印刷物を資源としてリサイクルしていく事業だ。機種変更などで不要になった取扱説明書のリサイクルを促進しており、その回収量は2015年3月末時点で約1万2,000トンにも及んでいる。

この取説リサイクル事業は、トライアル期間を経て2008年2月から全国で本格的にスタートした。現在、全国のauショップで取扱説明書の回収を実施し、古紙売却金によって森林保全のための寄付活動や植林活動などに役立てている。こういったエコ活動はKDDIの全社的な方針でもあり、省エネルギーやCO2排出量削減のための経済産業省の「どんぐりポイント制度」には、2014年6月に通信事業者として初めて参画しているのだ。

一方で、釜石市の復興支援室にはKDDIから社員が出向している。通信事業者としていかに震災復興に貢献できるか、現地に常駐してニーズを聞き、本社と連携しつつ、復興支援策活動にあたっている。そこで得た要望のひとつが再生可能エネルギーの積極活用であり、その具体策としてソーラーパネルとLED電灯の設置につながった。

今回設置されたのは、2012年に寄贈した5つのバス待合所のうち乗降客数の多い2か所だが、KDDIの担当者によると、2015年中には残る3カ所についても、特に夜間に暗くなってしまう場所に設置する計画があるとのこと。また、ソーラーパネルによって蓄えられた電力を使い、通信会社としての強みやノウハウを最大限に活かした多機能化も進めていく方針だという。例えば、バス停にWi-Fiスポットとしての機能を加えたり、様々なセンサーや発信装置を設置して天候や混雑状況などのデータを収集・共有する試みや、また、小さいお子さんやお年寄りなどの見守り機能など、技術的な可能性と現地の事情を考慮しながら、具体的な取り組みを検討しているとのことだ。

通信事業者だからこそ可能な環境教育がある

今回のLED電灯の設置においては、復興支援にとどまらず、KDDIとしての収穫も大きいという。その根底にあるのが「NPO法人そらべあ基金」との連携だ。こちらの基金は、全国の保育や幼稚園を中心に、50基以上の太陽光発電設備を寄贈してきた草分け的存在だ。ソーラーパネルとLED電灯の寄贈・設置にあたって草の根で活動を行い、豊富なノウハウを蓄積してきた同基金との出会いが、KDDIのエコ活動の幅、社会貢献活動の幅をさらに広げてくれている。

というのも、太陽光発電設備の設置に加え、同基金の活動のもうひとつの柱が「環境教育」。目に見える復興支援に加え、現地の子どもたちの環境意識を高めるためのワークショップや勉強会などの活動にも積極的に取り組んできた。KDDIもこの考えに賛同し、同基金が開催するワークショップに実際に参加することで、取扱説明書のリサイクルの意義や、通信事業社として可能なエコ活動など、KDDIのノウハウや実績を踏まえた上での教育活動が展開できるようになったのだ。



2015年3月に開催された太陽光発電システムの組立ワークショップの様子

現地での交流を通じて感じること、そして今後の可能性について

取説リサイクルから復興支援、環境教育まで、業務のフィールドを拡大し続けているKDDI。その最前線に立つのが、先述したプロダクト企画本部プロダクト品質管理部 CS推進グループに在籍する井上直子と柳 良樹だ。


KDDI プロダクト企画本部プロダクト品質管理部 CS推進グループの井上直子(左)と柳 良樹(右)

「釜石市の方や、そらべあ基金の方など、震災復興の第一線で活動している方々からは多くの刺激をいただいています。そして、これまで接点のなかった現地の子どもたちとの触れ合いによって、もっともっと被災地の力になりたいと心の底から思うようになりました」(井上)

「現地のみなさんと直接お会いしてお話をお聞きできる機会はとても新鮮で、新たな気づきにもつながっています。バス停やLED電灯の可能性も無限に広がっていると感じます」(柳)

印刷物の内容チェックという"本業"から派生した業務において、かけがえのない経験ができていると両者は語る。通信事業者だからこそできることもあれば、既存の通信事業者の枠組みを超えなければ実現できないこともある。現地の自治体や団体と手を取り合いながら、そして様々な可能性を模索しながら、KDDIの復興支援と森林保全の取り組みはこれからも続く。

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