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装丁凝りまくりサークルから実力派アンソロジーまで! 『第二十回文学フリマ東京』で見つけた本 [オタ女]

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2002年より継続的に開かれているオールジャンルの文学同人誌即売即売会『文学フリマ』。節目となる20回目の開催が2015年5月4日に東京流通センター(TRC)第二展示場で開催され、主催者によると約3300人を動員しました。筆者は某サークルで売り子として参加していたのですが、せっかくですのでごくごく一部をレポートとしてお届けします。

評論や詩歌のサークルが多かったFホール(2F)で存在感を放っていたのが、アリマカナコさんのブース。新刊の『メイドカフェご帰宅日記』では、自身が半年間にわたって秋葉原のコンセプトカフェに通った訪問の記録が綴られており、その素直な目線が新鮮です。

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筆者的に刺さったのが、『マゾヒスティック・リリィ・ワークス』の赤木杏さんが出していた『ダメ女子的映画のススメ』。男性評論家が中心となっている映画批評とはまた違ったアプローチで、特に複数の作品を比較していくというスタイルが、日本では休刊になってしまった映画誌『PREMIERE』を思い出させる内容でした。

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“一覧性”で勝負するサークルがあるのも『文フリ』の面白いところ。『リテラテックス蒐集課』というサークルでは、『SFマガジン』創刊号から700号までの表紙を網羅したデータ集を頒布していました。

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変わった形で「それって本なの?」というものを頒布しているサークルも。『door220』では、マッチ箱の半分のサイズの中に小さく折りたたんだ物語が入っている“小箱本haco”を並べていました。色とりどりの箱に、どのようなストーリーがしまい込まれているのか、想像しながら見るだけでも楽しめます。

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酒井草平さんの『九ポ堂』。サークル名は活字の大きさの9ポイントに由来しているとのこと。祖父の残した活版印刷道具を用いて刷ったハガキや、夏目漱石の『吾輩は猫である』の私家版があって、とにかく活字と装丁に凝りまくっている姿勢が素敵です。

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初参加だという『家猫キッチン』のはなぎしやえたさんは、詩歌を手製本した『神さまとは恋はできない』を頒布していました。布装丁の手触りと、扱っている感性や文体とのギャップが不思議な作品。これで300円というのは破格では?

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記者:

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

ウェブサイト: http://yaplog.jp/parsleymood/

TwitterID: parsleymood

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