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ラジオで激レアカードが手に入る?短波放送に隠された3つの魅力

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筆者撮影 短波ラジオ

こんにちは、TRiPORTライターの新田浩之(にったひろし)です。
突然ですが、皆さんは海外の情報をどのように入手していますか? 今回は、ひと味違った海外情報が楽しめる「短波放送の魅力」について紹介します。

「ラジオから海外の情報を手に入れる」と聞いても、あまりしっくりこない人が多いでしょう。それもそのはず。国内の放送は中波(AM)とFMを使用していますが、海外からの放送は短波を使用します。そのため、一般家庭にあるラジオでは聞くことができません。海外からの放送を聞くためには短波ラジオが必要です。家電量販店に行けば5000円台から短波ラジオを購入できます。

あの国からの放送も聞ける

短波放送の魅力は3つあります。1つ目は、日本語でその国の情報を入手でき、その国の雰囲気も感じられることです。例えば、イランからの日本語放送では、冒頭にコーランの一節が毎日流れます。また、西暦ではなくイラン暦やイスラーム暦が使われるという部分にも面白さを感じることができます。

短波放送を使えば、北朝鮮からの日本語放送も聞けます。日本語でもあの北朝鮮らしい迫力のある語調で読まれるニュースが楽しめます。音楽コーナーでは軍歌や指導者を讃える歌が多いですが、ときには朝鮮民謡も紹介されます。日本では紹介されることの少ない北朝鮮の一面も知ることができます。

お便りで美しいカードを手に入れよう

2つ目の魅力は、放送局にお便りを出すと、自分のメッセージが放送の中で紹介されます。そしてその後、美しいカードが送られてきます。日本国内では海外からの日本語放送を聞く人は多くありません。少ないからこそ、それぞれの放送局がリスナーを大切にしようとしている心が伝わってきます。自分のメッセージが大陸や海洋を横断し、現地の文化や生活を感じられるキレイなカードが手に入る…。少しロマンチックな雰囲気を感じませんか?

筆者撮影 「ロシアの声」からのクリスマスカード

ラジオに滲み出るリアルな国際情勢

3つ目の魅力は世界情勢をニュースよりもリアルに感じられることです。ラジオでは、インターネットだと味わえないような体験もできるのです。例えば、アメリカが流している中国向けの放送にダイヤルを合わせてみると、華やかな京劇の曲が放送に覆いかぶさるように流され、アメリカからの放送を聞くことができません。これは中国側が、自国民に対してアメリカの放送を聞かせないために妨害電波を流しているのです。中国政府のアメリカに対するスタンスを肌で感じられます。

Photo credit: Yuichi Matsushita「イラン(テヘラン・シラーズ・イスファハン・アフワズ)

休戦状態である朝鮮半島では、南北の対立関係がラジオにも反映しています。韓国からは、北朝鮮風にアレンジした宣伝放送を北朝鮮向けに放送しています。北朝鮮も韓国向けに宣伝放送を流しています。そして、それぞれの放送には妨害電波がかけられています。このように、ラジオを聴くだけで、国際社会の構図がリアルに浮かび上がってくるのです。

アナログを見つめ直しませんか

現在、短波放送はインターネットの勢いに押され、衰退の一途をたどっています。それは時代の変化を見れば、当然のことなのかもしれません。しかし、アナログにはアナログの良さがあります。何気なくダイヤルを回すと、エキゾチックな音楽が聞こえてくることもあります。筆者自身、ラジオでの偶然の出会いから、その国に興味を持つことも度々ありました。

そして「人のぬくもり」を感じられることが、最大の長所だと思います。送られてきたカードのスタッフが心を込めて書いたメッセージを読むとジーンとなります。その国に「一度行ってみたいなぁ」という気にさせてくれるのです。デジタルな世の中だからこそ、アナログを見つめ直し、旅行や日々の生活に取り入れてはいかがでしょうか。

(ライター:新田浩之)
Photo by: 新田浩之

関連旅行記

*Yuichi Matsushita「イラン(テヘラン・シラーズ・イスファハン・アフワズ)
*Shohei Watanabe「2005年金正日政権下の北朝鮮
*Mayu「魅惑のロシア

カテゴリー : 生活・趣味 タグ :
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