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MNO、MVNO、MVNE。これって何の呪文??

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2015年5月1日より、日本でもいよいよ「SIMフリー」が当たり前になります。昨年末に総務省は「SIMロック解除に関するガイドライン」を改正し、国内の携帯通信会社各社に対してユーザからの申し出があれば端末のSIMロックの解除に応じることを義務づけることを決めました。MVNO各社の格安SIMサービスもより充実してきており、実際にキャリアから乗り換えたり、これから乗り換えようと考えたりする方も増えたと思います。
このように「MVNO」という言葉が普通に見られるようになりましたが、「その意味は?」ときかれると、よくはわからないという方も多いのはないでしょうか。そこで今回は、「今さらきけないMNO、MVNO、MVNE」についてお話ししたいと思います。

MNOって何?
MNOは「Mobile Network Operator」(モバイルネットワークオペレータ)の略で、「移動体通信業者」を意味します。携帯電話やPHSなどのモバイル機器をつなぐ回線網を自社で持っていて、尚且つ自社ブランドでモバイル通信サービスを提供しています。いわゆるキャリアといえばピンとくるのではないでしょうか。

日本の主なMNOといえば、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクなどが挙げられます。これらは携帯電話事業者ですが、他にもPHS事業者やWiMAX系の事業者、ポケットベル事業者などがあります(ポケベル、実はまだ健在なのです)

 
MVNOって何?
MVNOは「Mobile Virtual Network Operator」の略で、「仮想移動体通信事業者」のこと。「仮想」が付くように自社ではモバイル回線網を持たず、他の事業者(MNO)の回線網を借りて自社ブランドでモバイル通信サービスを提供している事業者です。

主なMVNOを挙げてみると、NTTコミュニケーションズ(OCNモバイルONE)、IIJ(IIJmio)、DMM.com(DMM mobile)、日本通信(b-mobile)、ワイヤレスゲート、 ニフティ(NifMo)、 フュージョン・コミュニケーションズ(楽天モバイル)、BIGLOBE、So-net(PLAY SIM)、DTI、KDDIバリューイネイブラー(UQ mobile)、ケイ・オプティコム(mineo)などなど、ここ1~2年でたくさんの事業者が参入してきています。

現在はNTTドコモ回線を利用している(NTTドコモをMNOとする)事業者が多く、au回線を利用しているMVNOはUQ mobileとmineoのみ。なお、ソフトバンク回線では、純粋な意味でのMVNOはおらず、Y!mobileがそれ(格安SIMサービス)にあたるとしています。

同じNTTドコモ回線を利用していても、事業者によって料金やサービス、また通信速度などにも違いがあるため、ドコモ回線以外のMVNOが増えることで選択の幅はより広がりますね。

 

 
ちなみに、MVNOの普及・認知度向上を目的としたゆるキャラもいます。ご存知でしたか?

 

 

MVNEって何?
MVNEは「Mobile Virtual Network Enabler」の略で、「仮想移動体サービス提供者」のことです。

私たちユーザにとって一見、一番縁がないと思われるのが「MVNE」です。なぜなら、MVNEとはMVNOの事情行構築支援を行う事業者。つまりサービス提供相手はMVNOであり、その業務内容は以下のようになっています。

1.MVNOの課金システムの構築・運用
2.MVNOの代理人として行うMNOとの交渉や端末調達
3.MVNOに対するコンサルティング
4.MVNOに代わってMNOと接続し、MVNOに卸電気通信役務を提供する

など、MVNEはMVNOにとってとても大切な役割を担っています。

総務省のガイドラインにおいて想定しているMVNO、MNO、MVNEの関係・役割の例として、以下の図を引用します。

 

 

MVNEはMNOとMVNOの間に立って支援する立場にあります。
MVNE事業者が必要だった背景には、MVNOが携帯電話事業に新規参入する障壁が高かったことが挙げられます。

MVNOの事業参入時、回線設備を設置する必要こそありませんが、ユーザに通信サービスを提供するノウハウを新しく自社で用意することは非常に大きな負担。そこでMVNEの出番です。様々なノウハウを持つMVNEの支援で、MVNOはサービスを提供できるようになったというわけです。

こういったノウハウの提供は携帯電話以外の業界でも行われており、MVNO事業活性化の為に総務省が認めた事業形態です。

参考までに主なMVNEは、NTTコミュニケーションズ(OCN)、IIJ、日本通信(b-mobile)、Freebit、BIGLOBE、So-net、NTTPCコミュニケーションズ(InfoSphere)、富士通(FENICS)、などです。

こうして見ると、MVNE兼MVNOも多いですね。インターネットプロバイダがそのノウハウを最大限活かせるということでMVNEに参入した後、そのままMVNOにも参入したという例もあるかと思います。やはり顧客管理やカスタマーサポートなどのノウハウを持つ企業は、どんな業界でも強いということでしょう。

ところで、先ほどMVNEのことを「私たちユーザにとって一見、一番縁がない」と述べましたが、「一見」の意味を明かします。

実は同じMNO回線を利用しているMVNOの中でも、MVNEによって回線品質に違いが出てくるようなのです。縁がないどころの話ではないですよね!とはいっても一概にどこのMVNEが良いというワケではないので、参考程度にしてください。

略してしまうとほとんど差がないMNO、MVNO、MVNEですが、それぞれの役割を分かってもらえたのではないでしょうか。

MVNOは本格的に普及してきています。各社はしのぎを削って次々に新しいプランを発表しています。私たちユーザもキチンと意味を理解しつつ、自分の使い方に合ったサービスや料金を提供してくれるMVNOを選んでいきたいですね。

 

(文:千葉理恵)

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