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なぜ旅作家の小林希さんは、世界の美しい街でネコを撮り続けているのか?

以前もインタビューさせていただいた旅作家・小林希さんが、この春にも新刊を発表。5月2日に『世界の美しい街の美しいネコ』を発売します。その名の通り、ヨーロッパから中南米、北アフリカ、中東、アジアまで、地球を歩きながら54の街で出会ったネコとその街の模様を集めた一冊です。

写真は全て希さん本人が、実際に旅をして撮り続けたもの。旅の途中、その街でそのときに出会ったネコとの瞬間の空気感を感じてもらえるように、本文で紹介されている写真には最大限手を加えていないそうです。

希さんが会社を辞め、本格的に世界中を旅するようになったのは2011年(詳しくは[前編]「恋する旅女、世界をゆく―29歳、会社を辞めて旅に出た」小林希さん – 全てをリセットして旅に出た理由にて)。世界45カ国をまわる中で、なぜネコに惹かれるようになり、ネコの写真を撮るようになったのか、さっそく聞いてみました。

「旅先で美しい人や光景を見つけると、つい写真を撮りたくなるじゃないですか。初めはそれと同じ感覚でネコも撮っていました。その間に、ネコのしなやかな体やアーモンドのような型をした美しい瞳、愛くるしい仕草に心を奪われていきました。旅を続けていると、出会うネコも増えてき、いつしか一人旅をしている自分とネコの生き様が重なるように感じてきたんです」

「たとえば私が旅先で、一人でフラっと街をさまよっていると、ネコもフラっと寄ってくることがあります。そして少しのあいだ同じ時間を過ごし、会話をし、体に触れると、とても癒されるんです。一緒に海を眺めたり、階段を上ったり…。お互い自由に、気兼ねなく過ごせるんです。そして、ネコのいる街というのは、それだけで何となく華やかに見えたり、神秘的に見えたりすることもあります。全てを含めて、私にとっての『美しい街』なのです」

以前はマイペースでありながらも、本当の自分と周りからの印象が違ってみられたり、仕事や人間関係において無意識に気を遣いすぎてしまうタイプだったという希さん。一人で世界に飛び出して、周りからの印象にとらわれず過ごしていくなかで、ネコの生き様が、ありのままの自分の生き様に重なって見えたのではないでしょうか。

ネコから街の優しさや空気を感じる

こうしてネコに会うことが旅の中での大きな楽しみになった希さん。「ネコと仲良くなるコツ」も聞いてみました。

「いきなり近づくのではなく、写真を撮りながら少しずつ距離を縮めていくんです。何となく猫の警戒心が薄れてきていると感じるときがあるので、それを見計らって近づき、写真はネコが動きを止めた瞬間に撮ります。ビニール袋の音とか、動いたものの音に反応して、一瞬動きが止まるんですよ。『(その音は)ニャンだ!?』って(笑)」

「だいたい旅先では現地の人に『ネコはどこいるの?』と聞いて探していますね。『え、ネコ?』という感じで驚かれることもあります(笑)。最近は、ネコがいそうな場所も何となくわかるようになってきました」

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