仕事を教わるときには、教わる者が取るべき「態度」や「姿勢」があるはずだ

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仕事を教わるときには、教わる者が取るべき「態度」や「姿勢」があるはずだ

新入社員が入社して、しばらく経ちましたね。「分からないので教えてください」と言えるのも、新人の特権かなと思います。社歴を重ね年齢も重ねると、聞きにくくなることもありますから。しかし、その聞き方と態度には気を付ける必要があるでしょう。

私がワタミに勤めているころ、キッチンのアルバイトに大学生のA君がいました。人柄は明るく快活で、誰にでも好かれるタイプです。ある日、ホールにいた私は、キッチンのA君に呼ばれました。

「この刺身の盛り合わせ、作ったことないので作り方を教えて下さい」

「教えて」がいつの間にか「やってください」に

ワタミのメニューは、刺身から揚げ物、デザートまで多種多様。さらに半年から1年に一度は大幅にメニュー変更があり、季節もののメニューは3か月に一度変わります。

社員もアルバイトもそれに対応するため、新しいマニュアルを覚えていかなくてはいけません。この日はちょうどメニューの変更日で、A君は対応に困っていました。

私はホールでの仕事もありましたが、新メニューを教える良い機会かと思い、一緒に作成しました。それからも何度か、A君と一緒に作る機会がありました。

最初に教えた日から1か月ほど経ったある日、またA君に呼ばれました。そして彼は、こんなことを言ったのです。

「ナインさん、刺身の盛り合わせのオーダーが来ました」

ホールにいた私は、さすがにそれはないだろうと思いました。A君は、刺身盛り合わせが入ったら、私が一緒に作ってくれるものだと勘違いしているように見えました。

私はA君に「いつまでわからないままにしておくの? 仕事ができないままなら、シフトに入れなくなるよ。今までは『教えてください』だったから一緒に作ったけど、あれから一か月も経って『やってください』はマズイよ」と言いました。
できる予習はしているか、終わった後に復習はしたか

そうやって「分からないから誰かに頼んで自分で覚えない」のであれば、できる人にやってもらうから「A君はシフトに入らなくていい」ということになります。私は諭すように「それでもいいの?」と注意しました。

A君は反省した様子で「すいません。わかりました」と言いました。結局A君は、私に聞きながらではありましたが、一人で刺身盛り合わせを作りました。

誤解がないように言えば、私は「A君は仕事ができない」から注意したのではなく、「最初からやろうとしない」から注意したのです。ひとりでやろうとしない、覚えようとしない姿勢が良くないのです。

まずは自力でやろうとしているか。教わるとしたら、その前にできる予習はできているか。次からはひとりでやるつもりでメモを取っているか。教わりながら疑問点を確認しているか。教わった後に、自分で復習しているか。

分からないなら分からないなりの態度と姿勢があり、教わった後の行動もあります。新入社員の皆さんは教えてもらうことが多いと思いますが、このような一連のポイントに気をつけながら、仕事にチャレンジしてほしいと思います。

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