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ドローン(小型無人機)規制の現在とこれから

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 4月22日午前10時半ごろ、首相官邸の屋上ヘリポートで、小型の無人飛行機「ドローン」があるのが発見されました。ドローンには小型カメラや発煙筒のようなものが積まれていました。その後、福井県に住む男性が警察に出頭し、およそ200メートル離れた駐車場からドローンを飛ばして官邸の庭に着陸させようとしたと供述したため、警察は男を官邸の業務を妨害した疑いで逮捕しています。
 ドローンの運用をめぐっては産業界で普及が広まる一方で、市街地などへの墜落事故が相次いだことを受けて、国土交通省内で昨年から規制に向けて検討が始まっていました。今回の事件を受けて、政府は航空法の改正などに向けて議論を本格化させるようです。
 今回は、ドローンをめぐる法律について見てみたいと思います。

 航空法とは、昭和27年に制定された法律で、航空機の航空の安全や航空機の航行に起因する障害の防止などを目的としています。航空機の安全性、航空従業者、機長の要件といったことを定めており、あまり身近でない法律と思われるかもしれません。
 しかし、飛行機に乗った際にトイレでの喫煙の禁止や携帯電話を通常モードで使用することに対する制限についてのアナウンスを聞いたことがあるという方は多いのではないでしょうか。あのアナウンスは、航空法に根拠があります。法73条の4では、機長はトイレで喫煙したり、手荷物を非常時の脱出の邪魔になる場所に置いたり、強い電波を発するモードで電子機器を使用すること等(これらを安全阻害行為といいます。)について、機長にそれらの行為をしないように命令する権限を与えています。

 では、今回問題となったドローンは、航空法のどの条文で規制されるのでしょうか?
 航空法における「航空機」とは、「人が乗って航空の用に供することができる飛行機」等を指しますので、無人機であるドローンは航空機には該当しません。
 ドローンは、一定の場所で航空機の飛行に影響を及ぼす行為を禁止する条文である法99条の2によって規制されると考えられます。模型飛行機を空港やその周辺、航空路内では地表又は水面から150メートル以上の空域、それ以外では地表又は水面から250メートルの空域で飛行させることが禁止されています(法99条の2航空法施行規則209条の3209条の4)。ドローンの例ではありませんが、2014年4月に市街地でラジコンを飛行させたとして、航空法違反で男性が書類送検されています。
 現在の航空法では、上記以外の規制はなく、ドローンの操縦にあたり資格等は不要となっています。

 今回の事件を受けて、今後、免許制度の導入や、購入時の登録制の導入等といった改正が検討されるそうです。どのような改正内容になるか、今後の動向が気になるところです。

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ドローン(小型無人機)規制の現在とこれから

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