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103ヶ国を旅した竹沢うるまが「旅はドロドロだ」と語る理由[後編]

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TRiPORTライターのKANAです。

1021日103ヶ国を巡る旅をした写真家である竹沢うるまさん。最終章は「旅の本質」や「心の国境」について、お話を伺いました。

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一般化が生む差別

ー弊社(ワンダーラスト)は、差別や偏見といった人々の「心の国境」をなくそうというミッションがあります。旅をしていて感じた差別などありましたか?
そもそも、無理になくそうとしなくてもいいのかなと思います。人ぞれぞれの価値観があると認識することがまず大事なのかなと。さまざまな価値観に基づいて人々は生きていると認識することができれば、自然と気遣いやリスペクトができるようになります。みんな同じという考え方や、何かを一般化することで、差別を生むのではと思います。「あなたの価値観も尊重するので、僕の価値観も大事にしてほしいです」といった感じのスタンスがいいのかなと。

より自分らしくいきていくために

ーうるまさんにとって「旅」とは何ですか?
自分はどういった人間で、何を求めていて、何を大切にして、どう生きたいのか。旅を続けてるとそれがどんどんシンプルになっていきます。明確に人生の本質が見えてくる感覚があります。これだけヒトとモノが溢れている都会で、自分を見失わずに生きるのは難しいですが、もしそのような感覚を持っていると、自分を見失わずに自分らしく生きることができるような気がしています。旅は、より自分らしく生きていくための作業なのかもしれません。

ー旅に出ない若者が増えていますが、そのことに関してはどう思われますか?

旅の世界は自分が想像しているよりも多くのつらいことや苦難があります。つらいこともたくさんあるので。旅は多くの人が思っているより、もっとドロドロしているもので、自分の嫌なところも人の嫌なところもたくさん見えてきます。しかし、そのようなことを経験することによって、自分の心の幅が広がる気がするんですよ。旅を通じて、良いことも悪いことも経験することが大切だと思っています。

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心の動きを写真で残す

ー旅ではどういう瞬間を写真に切り取っているのですか?
旅の中で、自分自身が感じている「心の動き」を写真に撮りたいといつも思っています。旅では普段の生活では得られない経験を探しています。そのときの自分の心の中にある動きをメモするような感覚で写真を撮ります。「どうやったうまくとれるか」と考えた時点でいい写真は撮れないと思っています。何も考えないことが大事なんです。だから僕は撮るのが他の人に比べて早いと思います。パパッとその瞬間を写真に収めるんです。

ー写真を通して何を伝えたいのでしょうか?
特にないですね。僕は自分自身の心の中の動きを写真によって記録したいだけなんです。「竹沢うるま」という人間が今ここに存在しているという「記録」を残したいだけ。なので僕の写真を見てくれる人達には、感じるままに好きに見てもらえればと思っています。

ー人とは違う写真を撮るコツを教えてください。
それは人と違う考え方を持つことですね。カメラや技術の問題ではないです。その人自身の違いが写真に表れるので。

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ー最近は新刊「The Songlines」を出版されたそうですね。
前回の写真集である「Walkabout」は写真だけで表現したのですが、今回は文章だけで表現したものになっています。旅行記と言いながらも、旅人の「心の動き」がメインです。風景や人との出会いと、自分の心の動きが交差したときにどういったことが起こるのかを中心に書いているので、今までにはない旅行記になっていると思います。人はなぜ旅をするのか。僕自身、その答えは出ていないけれど、何かのヒントにはなるかもしれません。

[竹沢うるま:1977年生まれ。写真家。同志社大学法学部法律学科卒業。ダイビングの専門誌「ダイビングワールド」(マリン企画)のスタッフフォトグラファーを経て、2004年独立。「竹沢うるま」として活動を始める。2010年日本を旅立ち、1021日103ヶ国を巡る旅を終え、2012年12月31日帰国。代表作はその旅の記録をまとめた写真集「Walkabout」(小学館)と旅行記「The Songlines」(小学館)。「うるま」とは沖縄の方言で、珊瑚の島という意味。]

(写真:赤崎えいか)
(取材・文:KANA「HOTな海外オシャレ旅LIFE」「TRAVEL PHOTO集
1か国に1か月ずつ暮らす旅をするトラベルフォトライター。地図片手に世界を歩き回り、ガイドブックには載っていないHOTな場所やその土地で感じたことを記事やブログで発信。)

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