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巨人V9以後の育成を知るDeNA中畑監督 続投で黄金時代到来も

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 9年連続でセ・リーグBクラスの横浜DeNA。今年は開幕ダッシュに成功したものの、その後、勝ち星に恵まれず苦戦が続いている。とはいえ、クリーンアップには、梶谷隆幸、筒香嘉智の生え抜きコンビに加え、巨人から移籍したホセ・ロペスが定着。新人の倉本寿彦、4年目の飛雄馬も開幕からスタメンに名を連ねる機会が多い。

 投手陣も、昨年11勝をマークした3年目の井納翔一に続けとばかりに、三嶋一輝や高崎健太郎といった昨年不調に陥った投手もローテーション入りし、好投を続けている。

 昨年新人ながら21セーブを挙げた三上朋也とソフトバンクから移籍した岡島秀樹を故障で欠き、開幕前に不安視されていたリリーフ陣にも新星が現れている。8年目を迎えた甲子園優勝投手の田中健二郎が中継ぎ陣を支え、抑えの切り札にはルーキーの山崎康晃が定着しているのだ。スポーツライターが話す。

「就任以来、積極的に若手を起用してきた中畑清監督の育成力は評価されるべきです。これほど若手が出てくるチームは、そうそうないですよ。

 昨年までは交代させられてもおかしくない場面でも、投手を続投させたり、打者をそのまま打席に送ったりしていた。その采配が批判されることもあったが、若手はその経験を肥やしとした。それが、今年の健闘につながっているのではないでしょうか」

 いまやDeNAの顔ともいえる梶谷は、かつてはイージーミスが目立つ選手だった。二塁で出場した試合で、セカンドベースカバーに入らないというミスを犯したり、外野フライが上がったときに三塁に自軍のランナーがいるにもかかわらず二塁からタッチアップする暴走をしたりと、考えられないプレーを連発。中畑監督は集中力の足りない梶谷を二軍に落とし、座禅を勧めたこともあった。筒香にしても、伸び悩んでいた一昨年には秋季キャンプのメンバーから外すという荒療治に出た。

「明るいイメージの強い中畑監督ですが、一方でかなり厳しい措置を講じる。今年、活躍している飛雄馬も禁煙指令を守れず、練習中に強制送還された過去がある。逆にいえば、厳しい態度は期待の裏返し。監督から発破をかけられた選手は、ほとんど成長していますからね。

 また、中畑監督は野球選手としてだけでなく、人間教育もしっかり行なっている。今年も井納に対し、『降板した後も、声も出さず、仲間の応援もしない。そういうところも、教育しないといけない』と話している。ベンチ内の選手の表情もよく観察しているんですよ」(同前)

 中畑監督が若手育成に力を入れる背景には、現役時代の経験が生きているという。

「中畑監督が巨人に入団した頃は、V9戦士が衰えを見せ始めた時代だった。チームの若手育成方針と合致したため、エラーしても三塁で我慢して使われ続け、4年目でレギュラーに定着した。もちろん大卒ですから、決して早いほうとはいえません。その時代の巨人は、長嶋茂雄監督がどれだけ打たれても新浦壽夫を起用してエースに育て上げたり、松本匡史や篠塚利夫(現・和典)といった線の細い選手でも、一芸に秀でていると思えば積極的に起用したりしていた。

 だから、中畑監督も、能力があると思った選手は経験を積ませれば必ず花開くことを体験的に知っているし、結果の出ない若手の気持ちも理解できる。1980年代の巨人は、1970年代後半に長嶋監督の育てた選手たちが開花し、一度もBクラスに落ちることのない常勝軍団となりました。中畑監督が来季以降も続投となれば、横浜DeNAの黄金時代が到来してもおかしくありません」(同前)


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