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ピース、いまイギリスの若者に最も支持されるバンドが単独公演 キャッチーなメロディとパワフルな演奏で観客を魅了

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 いまイギリスの若者に最も支持されるロック・バンド、ピース(PEACE)が4月22日に東京・渋谷クアトロにて来日公演を行った。

 ピースは2009年に結成したコイザー兄弟を中心とする4人組。2012年頃から頭角を表し、2013年のデビュー・アルバム『イン・ラヴ』が全英16位、さらに今年リリースした2ndアルバム『ハッピー・ピープル』が全英12位に輝くなど着々とステップアップ。来日公演は2014年の【JAPAN JAM】以来およそ1年ぶりとなった。

 この日の公演には同じくイギリスの新人バンド、ブロッサムズが出演。サポートギターも加えた5人編成で、アークティック・モンキーズゆずりのサイケデリックなロック・サウンドや米西海岸系の歌心溢れるソングを聴かせ、会場を盛り上げた。

 続いて登場したピースは、前述の1stアルバム『イン・ラヴ』からの一曲であり、バンドの代表曲のひとつでもある「フォロー・ベイビー」からライブをスタート。一曲目から会場に詰めかけた観客は一気にヒートアップした。

 彼らの場合、例えば、映像で観た昨年のライブなどでは、もう一つ演奏が安定しない印象もあったが、さすがにそこは、今や英国の大型フェスのメイン・ステージを張るバンド、パワフルな演奏とキャッチーなメロディの数々で会場を盛り上げていく。

 さらに、この日のライブで印象的だったのはバンドの放つカリスマ性。特にフロントマンのハリー・コイザーは、若き日のトム・ヨークを思わせる情熱的な歌も含め、まさにロック・バンドのフロントマン像を体現したような存在感でステージを牽引して行く。

 2曲目も『イン・ラヴ』から「ハイアー・ザン・ザ・サン」。スタジアム仕様というか、MTV仕様というか、とにかくこちらもキャッチーなメロディ展開の一曲で、サビのパートでは無数の観客の腕が空中に投げ出された。さらに3曲目、2ndアルバム表題曲の「ハッピー・ピープル」、4曲目はバンドの出世作となった2012年の『EP Delicious』収録の「カルフォルニア・デイズ」…とMCも少なく、演奏を重ねていく。

 中盤に演奏された「1998」では、キャッチーでノリの良いディスコ調パートと、激しい演奏を聴かせるハード・ロック調パートを巧みに行き来し、バンドの柔軟性を見せる。その演奏からは、彼らがかねてから好きだと公言しているレッド・ツェッペリンや、あるいは、彼らの先輩格にあたるフォールズ(FOALS)からの影響も感じられた。

 本編終盤に演奏された「Lovesick」は、小気味の良いビートが印象的な、彼らのレパートリーとしてはむしろ異色の一曲ながら、ライブでは完全にアンセム状態で、観客の盛り上がりもひとしおだった。ラストも『イン・ラヴ』から、フランツ・フェルディナンドを思わせるイントロ~ヴァースから、アンセミックなサビに突入する「Wraith」で華々しくステージを閉じた。

 万雷の拍手に迎えられたアンコール。「Bloodshake」「Someday」と演奏し、もう一度ファンを盛り上げた後、おもむろにハリーが紙を手に、そこに書かれた文字を読み上げる。「ミンナニ アエテ ウレシイヨ」「マタ、クリ…マタクルヨ!」「ミンナ ゲンキ?」と、慣れない日本語の発音に苦心しながら最後の挨拶。ステージの最後に飛び出したサプライズMCに観客も大きな歓声で応えた。

 ラストは新たな彼らの代表曲である「World Pleasure」でフィニッシュ。レコーディング版でも印象的だった中盤のベース・ソロでは、ベーシストのサム・コイザーがステージ中央に出て、スタッカートを効かせた演奏をキメ、終盤の盛り上がりに華麗に繋げた。

 とにかくキャッチーなメロディとハードな演奏で観客の心を鷲掴みにしたこの日の彼ら。昨日のステージを見る限り、既に日本でも熱狂的なファンを獲得しており、それは今後ますます増えるだろう。フェスになるか、あるいは単独公演になるかは分からないが、より大きなステージで彼らの演奏を見る日はそう遠くは無さそうだ。そして、彼らの真価が表れるのは、むしろその場面かも知れない、とさえ思えるポテンシャルを感じるステージだった。

Photo by Chiaki Karasawa

◎ライブ情報
2015年4月22日(水)東京・渋谷CLUB QUATTRO
OPEN 18:00/START 19:00

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