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花燃ゆ大河ドラマ館 客少なく目標30万人「ちょっと厳しい」

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 幕末の長州藩士で維新志士の理論的指導者だった吉田松陰の妹・杉文の生涯を描いたNHK大河ドラマ『花燃ゆ』は、ついに15話(4月12日放送)で視聴率が9.8%(ビデオリサーチ調べ。関東地区)と1ケタに転落した。

 それと歩調を合わせるように、大河ドラマにまつわる資料を展示している「大河ドラマ館」も閑散としている。『ほうふ花燃ゆ大河ドラマ館「文の防府日和。」』はJR防府駅近くの複合商業施設「ルルサス防府」の多目的ホール内にある。

「今年1月にオープンしました。総工費は1億2000万円と報じられ、1年間で30万人の入場者を見込んでいると発表されました」(地元紙記者)

 だが本誌記者が訪れたところ、ドラマが放映中だというのに人っ子一人いない。30分ほど入り口で待っていると、ようやく市内に住んでいるという70代の老婦人2人がやってきた。

「ルルサスの中にある図書館に来たけれど休館だった。このまま帰るのもなんだから、見ていこうと思った」と話す。

 次に現われたのは2人の子供を連れた親子連れ。高校生くらいと思しき男の子は「これだけ?」とつぶやき、苦笑いしていた。

 中に入ると、まず正面にNHK制作統括プロデューサー・土屋勝裕氏の挨拶が書かれた写真入りパネルが掲示されており、その先にも脚本家や題字、語りなど番組関連のパネルが並ぶ。

 続いて登場したのは着物を着た目鼻のない男女の人形だ。主人公の文(井上真央)と楫取素彦(=小田村伊之助、文の再婚相手。大沢たかお)の出会いのシーン(第1話)を再現したとの説明書きがあるが、残念ながらドラマを観ている記者にもよくわからない。

「大河ドラマ『花燃ゆ』を彩る人々」というコーナーでは、撮影で使用された衣装が飾られている。すると職員が寄ってきて、急に説明を始めた。

「文の衣装を見てください。井上真央さんが最も気に入っていた衣装です。これが展示の目玉のひとつです」

 思わず「はぁ、そうですか」といいかけたが、目を輝かせる“ガイド”に失礼かと思い直して、大きくうなずいて感心しているフリをした。続く「美術の世界」コーナーには、小道具や台本が展示されている。まるでNHKの倉庫を見せられているようだ。

 ベンチが多数並べられた上映時間約10分の「花燃ゆ映像シアター」には、先ほどの老婦人たちが座っているだけ。映像の途中だったが、2人は席を立って先へ行ってしまった。他の目玉をチェック……と期待して記者も歩を進めてみたが、最後に幕末志士が集った英雲荘のジオラマがあるだけで展示は終了。滞在時間はわずか10分だった。

 職員によると、この日(火曜)は「同じ建物内にある図書館と地域協働支援センターが休みなので来場者が少ない。土日はもう少し多いです」と“魔の火曜日”を強調していたが、裏を返せばドラマ館目当てで来館する人はいないということになる。防府市産業振興部も苦戦していることを認める。

「4月13日時点で入場者は1万6500人です。目標は30万人ですからちょっと厳しい数字であることは間違いありません」(おもてなし観光課「花燃ゆ」推進室)

※週刊ポスト2015年5月1日号


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