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制限されたほうが幸せ?ハーバード大学の心理学作家が語る、「幸せのつくり方」

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心理学者であり、「幸せはいつもちょっと先にある―期待と妄想の心理学」の著者であるダン・ギルバート氏。彼がTED Talksで「なぜ、私たちは幸せを感じるのか」についてスピーチを行いました。

実験データや実在する人物たちの例を交え、人間が幸せを感じるメカニズムについて教えてくれます。

私たちが考えている“幸せ”にはちょっとした誤解があるようです。誰もがより幸せを感じるために大切なことを語ってくれました。
彼のスピーチをまとめると、

・人間は幸せをつくり出すことができる
進化により大きくなった人間の脳には、心理的な免疫システムがあり、自ら幸せを作り出すことができるようになった。

・幸せには2種類ある
欲しいものが手に入ったときに「自然発生的幸福」を感じるが、手に入らなかったときにも持っているものの中から幸せを見つける、「人工的幸福」を感じることができる。人工的な幸福も長続きするものなのでもっと評価されるべき。

・制限された方が幸せになる
選択肢が多いことで、他の人と比べ、何かを手にしても満足できず、また他のものが欲しくなる。実は望みは限られていた方が幸せになれる。

ここからはユーモアあふれるスピーチを、ぜひ動画でご覧頂きたい。

どんなに不幸な体験をしても・・・
人間は幸せを、
つくり出すことができる

人間の脳は、200万年の間におよそ3倍もの大きさに進化しました。その大きくなった前頭葉の役目は、疑似体験をすることなのです。実際に行動する前に、頭の中で経験ができるというのは、人間にしかできないことなのです。

では実際に疑似体験の簡単なテストをしたいと思います。ここに2種類の違った未来があります。ひとつは宝くじを当てる未来、もうひとつは下半身麻痺になる未来です。さあ想像してみて。どちらが幸せだと思いますか?

実際彼らがそれぞれ、どれくらい幸せなのかというデータをお見せしましょう。みなさんの予想では宝くじを当てる方が幸せでしたよね。でも現実には、下半身麻痺になった1年後と宝くじを当てた1年後とでは、人生において同等の幸福を感じていることが分かっているのです。

人間は疑似体験をする中で、大げさで悪い結果を想像してしまう性質があるのです。しかし、例えば人生に大きく関わるようなトラウマを体験しても、実は3ヶ月もすれば個人に対して影響がなくなることが判明しています。

それは、私たちは自ら幸せを作り出すことができるからです。人間には心理的な“免疫システム”のような認知プロセスがあり、自分の属する世界をよりよくするために世界の見方を変えることができるのです。

誰もが持っている力なのに、多くの人は、幸せは作り出すものなのに、見つけるものだと考えてしまうのです。

幸せには
2つの種類がある

欲しいものが欲しいときに手に入るのが、「自然発生的幸福」です。でも手に入らなかったときにも、自分でもっているものの中に幸せを見出します。それが「人工的幸福」です。

人工的幸福は自然発生的幸福ほど価値がないと思われがちですが、実際には人工的幸福もリアルで長続きするもので、もっと評価されるべきなのです。

さてここで、人工的幸福を 証拠づけるための実験をお見せしましょう。一般の成人男性に、6つほどの絵画を見せランク付けしてもらいます。その中で3位4位になったものの絵を持ち出し、どちらか差し上げますよと言います。すると当然3位に選んだ絵画を選び、自宅に持ち帰りますね。

それから数日後、同じ絵を再びランク付けしてもらいます。するとどうでしょう。以前は3位だったものでしたが、自宅に持ち帰った絵のランクは上がったのです。そして選ばなかった4位の絵はランクが下がりました。 最後には人々はこう思うのです。「私が選んだ絵は思ってたよりずっといい!選んでない方の絵は大したことないね。」と。

これは何度も再現されている結果です。以上の実験から、人間は自分で選んだものをより好きになることや、選ばなかったものは好きではなくなることがわかります。これらが人工的幸福なのです。

実は選択肢が少ない方が、
幸せは大きい

心理的免疫システムが一番働くのは、いき詰ってしまったときです。打開策がなかったり、選ぶ余地がなかったりしても、私たちはそれを好きになり、その出来事に対応した幸せを見つけることができるのです。

選択肢が絞られていた方が満足度が高くなったという実験結果がありますが、多くの人はそのことを知らず、より多く選択肢がある方を選んでしまいます。

私たちは、未来を選び抜く力は持っておくべきですが、その選択があまりに広範囲になると、他の未来と比べ、選択を後悔するようになります。今の私たちは、願望や心配を勝手に大きくして、その結果、何を選んでも満足できず、常に別の何かを探し求めてしまっているのではないでしょうか。幸せはじつは目の前に転がっているのです。

ありがとうございました。

Reference:TED Talks

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