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元交際相手への慰謝料などの請求は可能でしょうか?

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Q.

 初めまして。約1年前ですが同棲をしていた交際相手に暴力をふるわれ、右肘の靭帯断裂、骨折の怪我を負いました。全治3ヶ月と診断されましたため、会社も休職いたしました。今現在、後遺症が残り、肘が90度くらいから曲がらなくなってしまいました。痛みもあり、不自由なため通院も続けております。その後、今年の2月に同棲と交際を解消したのですが、相手方に慰謝料を請求することは可能でしょうか?

(20代:女性)

A.

 ご相談内容を拝見して、本来であれば気遣いあう間柄にあるべき男女が、このような結果となってしまったこと、私自身もくやしく、そして悲しく思います。

 端的に申し上げて、相手方に対する慰謝料などの請求は可能であると考えます。具体的には、民法709条を根拠に、「不法行為に基づく損害賠償請求」があります。
 これは、相手方の故意または過失(今回のケースでは意図的に暴力をふるわれたものと考えますので故意にあたります)によって、権利侵害が発生した場合(今回ならご相談者様の身体や生活など)、その損害賠償請求を可能とするものです。
 この請求を相手方にすることで、慰謝料や通院治療費、後遺症が残ったことによって生じる損害の補てん、あるいは休業補償など広い範囲での賠償請求が可能です。
 裁判を想定した対応が必要になってくるため、靱帯断裂や骨折、リハビリを治療するために通院した病院から診断書を取得するなどの「証拠集め」が必要になると思います。また、つらいと思いますが当時の状況を思い返してもらい、いつ、どのような暴力があったかをまとめておくことが必要になると思います。できれば、当時の状況を知るご友人などの証言もあればベターだと思います。
 裁判に発展する可能性が高いので、上記についてまとめつつ、早い段階で弁護士などの法律の専門家を頼ることをおすすめいたします。
 というのも、不法行為に基づく損害賠償請求の時効は3年とされています(民法724条参照)。簡単に言えば、暴力を振われ、受傷した時点から3年の間に請求しないと損害賠償が認められないということが法律上決まっています。この3年間という期間のスタート地点(起算点)は、請求する内容に応じて異なり、治療費や休業補償は損害の発生時、後遺症による損害の補償は、後遺症の症状が固定化した時を起算点として考えます。
 今回のケースではこれらすべてでの請求を考えなければなりません。ご相談内容からケガをしたのが約1年前とのことですから、早めに対応しなければならない状況だとご理解ください。

 なお、元交際相手のなした行為は刑法204条に規定される傷害罪(場合によっては刑法199条203条に規定される殺人未遂罪)に当たるものです。行為自体をとがめたいということであれば、警察などの捜査機関に対する相談などもされたほうがよいかと思います。こうした刑事上の対応も含めて弁護士などを頼ってもよいかもしれません。
 どうか一人で悩まずに。これからの将来が少しでも明るくなることをお祈り申し上げます。

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元交際相手への慰謝料などの請求は可能でしょうか?

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