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17歳で老衰した高校生、サム・バーンズの感動スピーチ。「幸せに生きるための、3つの哲学」

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全身の老化が通常の10倍の速さで進行する難病、プロジェリア症候群。脳は正常に成長するため、体の老化とのギャップに苦しめられる病です。

そんなプロジェリア症候群と共に生きたサム・バーンズ氏(17)がTEDxMidAtlanticで行ったスピーチをご紹介します。数々の苦難を乗り越え、人生を誰よりも全うした彼が「幸せに生きるための3つの哲学」を私たちに教えてくれた。

彼が伝えたいことをまとめると、

01.できないコトを、諦める

この世界にはできることもたくさんあるということ。自分の心の中で「できること」と「できないこと」を区別していくことが大切だと彼は語っています。

「多くの人に”病気が辛くないか”と聞かれます。もちろん、辛いし、僕にはどうしようもないことですが、日常生活には楽しいこともあります。例えば、漫画の発売日、スポーツ観戦、音楽。出来ないことは沢山ありますが、できることもあることを忘れてはいけません」

02.愛する人と共に生きる
大切さを知る

彼はスピーチの中で、愛する人が周りにいることの大切さを語りました。

「誰にでも大切な人がいます。家族、友人、恩師、周囲の人々は、貴方に素晴らしい影響や、人生におけるプラスの時間を与えてくれます。このスピーチを聞いた方が、そういう方々への愛情を深めてくれることを願っています」

03.常に前進し続けることが必要

過去を振り返らずに、常に前に前進し続けることが大切。

ウォルト・ディズニーはこう語りました。

「ディズニーでは、過去を振り返らずに常に新境地を開拓し続ける」

私は常に、人生を豊かにするような楽しみや目標を持つようにしています。それは大きなことでなくてもいいんです。そのおかげで、私はいつも明るい未来に集中してきたから、困難を切り抜けることができたのです。

自分に同情して、エネルギーを無駄にしてしまうことがないように気を付けています。気分が優れないときには、その問題を受け入れましょう。そして、それを乗り越えるために必要なことをするのです。

誰もが勇気を与えられる名スピーチを、ご紹介します。

私はプロジェリア症候群
でも、とても幸せな人生を送っています

こんにちは、私の名前はサムです。17歳になったばかりの高校生です。高校に入学する前、マーチングバンドでスネアドラムを叩きたいと思っていました。それが夢でした。

しかし、スネアドラムとそれにつけるハーネスは、それぞれ18キロもあります。私はプロジェリア症候群で、今体重は23キロしかありませんから、それを運ぶことは無理でした。

だから、バンドの指導者は私に他の固定された打楽器を演奏するように割り当てました。ボンゴやティンパニー、ティンバレスなどもあって、楽しいは楽しかったです。でも、私の夢はスネアドラムを叩くこと。その気持ちは誰にも止めることができませんでした。

私と家族はエンジニアと協力し、より軽く、私でも運びやすいハーネスをデザインしてくれました。努力を重ねた結果、たった3キロのスネアドラム装置を作ることができました。

さて、少しプロジェリア症候群について説明させてください。今日、全世界で約350人の子どもたちがプロジェリア症候群を患っています。とても珍しい病です。皮膚の老化、体重が増えない、身体が発育しない、そして心臓病などの症状があらわれます。

昨年、私の母と科学者のチームが世界初の成功となるプロジェリア治療研究を発表しました。そのおかげで私はラジオ局にインタビューを受け、ある質問をされたんです。

「みんながあなたについて知っておくべき、最も大事なことは何ですか?」

私の答えはとてもシンプルなものでした。

「私はとても幸せな人生を送っています」。

自分に出来ることを、全力でやる

私の人生にはたくさんの障害があります。その多くがプロジェリアによるものですが、私はみなさんに同情してほしくありません。私は障害のことを常に考えているわけではないし、結局はその障害を乗り越えられると思っています。その証拠として、私は今日ここに立っています。

さてみなさんに、幸せな人生を送るための私の哲学を共有するためです。

この哲学には、3つのポイントがあります。

1つめは、「自分ができないことを受け入れること。なぜなら、自分ができることもたくさんあるから」ということです。プロジェリアを抱えて生きるのは大変じゃないかとよく質問されますが、私はプロジェリア症候群ではあるけれども、大部分の時間をプロジェリアとはまったく関係のないことを考えながら過ごしています。

もちろん、私が持つ障害のネガティブな部分を無視しているわけではありません。長距離を走るとか、激しいジェットコースターに乗ることができないとき、私は自分ができないことを実感します。

中には、できる方法を見つけ出せるものもあります。それは「できること」カテゴリーに入ります。先ほど話したドラムもこのカテゴリーです。私はアイデアの力で、マーチングバンドでスネアドラムを叩く、という夢を達成することができました。

そして私は、すべての夢が同じように達成できると信じています。スピーチを聞いているみなさんも、同じように夢を達成できることを願っています。

本当に大切な人と、
一緒にいて下さい

私の哲学の2つめは、「自分が一緒に居たい人に囲まれていること」です。私には素晴らしい家族がいて、とても親しい友達がいて幸せです。互いに外見ではなく、内面を見ています。

友達とバンドをしていて一番素晴らしいと思う時は、プロジェリアを乗り越える時です。共に音楽をつくり、良い気分に浸っているときは、プロジェリアのことは忘れてしまいます。

自らドキュメンタリーを作ったり、テレビに出演したこともありますが、私はいつも、周りの人に囲まれているときが自分の人生の頂点であるような気がしています。彼らは私の人生に、本当にポジティブな影響を与えてくれます。だから私も同じように、彼らの人生にポジティブな影響を与えられることを願っています。

私のスピーチを聞いて、みなさんが家族に感謝し、愛情をもち、友人を愛し、今いるコミュニティを受け入れることを私は願っています。なぜならそれこそが、日々の生活をポジティブにすることだからです。

勇気を持って、
新しい場へ前進し続けること

3つめは、「前進し続ける」ということです。私のお気に入りの、ウォルト・ディズニーの言葉があります。「ディズニーでは、過去を振り返らずに、常に新境地を開拓し続ける」。

私は常に、人生を豊かにするような楽しみや目標を持つようにしています。それは大きなことでなくてもいいんです。次のコミックの発売や、家族との旅行、友達と遊ぶこと、次の高校アメフトの試合にいくことなどでかまいません。そういったことのおかげで、私はいつも明るい未来に集中してきたから、困難を切り抜けることができたのです。

自分に同情して、エネルギーを無駄にしてしまうことがないように気を付けています。気分が優れないときには、その問題を受け入れましょう。そして、それを乗り越えるために必要なことをするのです。

私は小さい頃、素敵な未来をつくるエンジニアや発明家になりたかいと思っていました。家族は、常に私を一人の人間として扱い、私に自信を持たせてくれました。そして今の野望は、細胞生物学や遺伝学、生物化学などの分野に進むことです。

将来、私がどんな道を選んでも、私は世界を変えられると信じています。世界を変えようと努力しています。

それから昨年の1月、私は体調をくずし数日間入院しました。私にアイデンティティを与えてくれる人生の一部から、隔離されました。でも、回復すると信じたこと、そして体調が良くなったときのことを楽しみにすることで、私は前進することができました。

前進するには、時には勇敢でなければいけません。でもそれは簡単なことではなく、くじけそうな時もあったし、ツライ日を過ごすこともありました。でも勇敢であることを意識して、同情にエネルギーは使いません。

できないことを知り、できることに全力を捧ぐこと。自分が一緒にいたい大切な人に囲まれるようにしています。そして私は前進し続けます。この哲学とともに、みなさんの障害が何であれ、私と同じようにとても幸せな人生を送れることを願っています。

ありがとうございました。

サム・バーンズ氏は、2014年の1月に17歳という短い生涯を閉じた。短い人生だったかもしれない。しかし彼は世界中に勇気と希望を与えてくれました。

Reference:You Tube

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