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第2回 宮崎へ

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 まず前回の記事を訂正しておく。未決が40日と書いたが50日の間違いで、刑期は1年4か月と10日間であった。早々の訂正で赤面の限りである(編集部より:第1回の記事の記載は修正済みです)。

 平成18年11月9日午前8時ころ、朝食を摂っていると、ピンポーンとの音が。早朝に誰だろうと思って出てみると、宮崎県警の者だという。当時宮崎地裁で私が弁護人を務めている刑事裁判が係属していたが、その関係にしても、いったい何だろうと訝しい気持ちでドアを開けた。担当者は、さっそくに私の自宅に対する捜索差押許可状が発布されていると告知をした。罪名は証拠隠滅とのことであったが、詳しい内容は不明で、ましてやまったく身に覚えのない私はただただ唖然とするばかりであった。私から見れば、ほとんどいい加減なやる気のない形式的な捜索が行われ、最寄りの杉並警察署までの任意同行を求められたが、捜索差押許可状の被疑者は私であることから、任意同行は私の名誉のためであり、杉並警察署に行って逮捕状が執行されることは明らかであった。だから、知人の幾人かの弁護士に連絡を取ったうえで、任意同行に応じ、駐車場に停めてあったバンに乗り込んだ。

 予想どおり、杉並警察署で逮捕状が執行されたが、逮捕状に記載された被疑事実をみて、馬鹿馬鹿しい限りで、すぐにでも釈放だなと高をくくっていた。5.15事件の犬養毅ではないが「話せば分かる」と信じ込んでいた。それにしても、宮崎まで連行されるのはやむを得ず、飛行機での護送のために羽田警察署まで連れていかれた。杉並警察署ではごく短時間であったが、接見に来た弁護士と打ち合わせをして、すべてありのままに事実を話そう、それが早期の釈放につながるだろうとのとの方針を決めていたので、羽田警察での身上に関する調書作成などすべて素直に応じた。羽田警察で昼食の弁当を出され、飛行機の出発時間に合わせて、飛行場に向かった。

 手錠を掛けられ、その上から手錠を隠す袋みたいなものを被された私は、その姿をほかの人にさらさないようにとの配慮であろうか、数人の警察官に囲まれて、ラグビーのモールのような状態で、混雑する飛行場に入った。でも、これが逆にものすごく目立つ結果となっていて、情けない限りであった。特別の入り口から特別の待機室に入り、乗務員専用の手荷物検査を受け、車で飛行機下まで移動して、タラップを使用して飛行機の中に入る。他の乗客はまだ誰も乗っていない。最後尾の3人掛けの席の窓側に着席し、警察官二人が通路側に、また通路を挟んだ隣にも警察官が着席した。両側を警察官に挟まれる格好で着席すると思っていたが、逃亡防止なら、窓側で大丈夫なんだと納得。キャビンアテンダントが「本日もご搭乗ありがとうございます」と言うのが、妙におかしく、また、帰りの飛行機代は警察が出すのだろうかなどと考えていた。

 宮崎空港に到着し、一番最後に飛行機を降りるときには「またのご利用をお待ちしております」との声が。次はないよなと思っていると、行きと同じように、タラップが用意されており、やはり用意されていた車に乗り込んで、宮崎北警察署に向かうのだが、空港付近には早くもマスコミが待ち受けていた。やましいところのない私は、堂々としていたが、車のカーテンが閉められ、私の姿はマスコミからシャットアウトされたようだ。いよいよ留置場生活が始まる。(つづく)

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第2回 宮崎へ

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