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渋谷区でパートナーシップ証明書の制度が全国に先駆けて制定

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 渋谷区議会の本会議で3月31日、同性カップルを「婚姻に相当する関係」と認める、「パートナーシップ」証明書の発行を盛り込んだ条例が賛成多数で可決、成立しました。4月1日から施行されています。今回は、成立した条例の内容について見てみたいと思います。

 今回渋谷区で成立した条例の正式名称は、「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」です。条例は17条で構成されており、男女平等と多様性を尊重する社会を実現するという目的のもと(条例1条)、区や公共団体には男女平等と多様性を尊重する社会の推進のための施策を実施する責務(条例5条)、区民には男女平等と多様性を尊重する社会についての理解への責務(条例6条)、事業者には男女平等と多様性を尊重する社会への理解及び施策への協力、採用・待遇・昇進・賃金の整備等について条例の遵守といった責務(条例7条)があると定めています。

 さらに、10条においてパートナーシップ証明について定めています。パートナーシップとは、男女の婚姻関係と異ならない程度の実質をもっている、同性の二者間の社会生活関係のことをいいます(条例2条1項8号)。
 パートナーシップ証明を得るには、

(1)当事者双方が、相互に相手方当事者を任意後見受任者の一人とする任意後見契約にかかる公正証書を確認し、かつ登記を行っていること/li>
(2)共同生活を行うにあたり、当事者間で区規則が定める事項についての合意契約が公正証書により交わされていること
が必要とされています。
 この条文を見ると複数の公正証書が必要となっている点に注意が必要です。公正証書とは、法律の専門家である公証人が法律に従って作成する公文書です。全国の公証役場で作成することが可能ですが、作成にあたり、目的の価格に応じた費用がかかります。今回の場合ですと、例えば任意後見契約のような目的の価格が算定することができないものについては、目的の価格が500万円とみなされることになっていますので(手数料令16条)、11000円の手数料が発生します。

 パートナーシップ証明書は法的な拘束力は持ちませんが、取得したカップルは、家族向けの区営住宅への申し込みができるようになったり、事業者の承諾があれば病院での手術同意書へのサインが可能となる場合があります。
 パートナーシップ証明書に対しては、区民や事業者は社会活動において、最大限配慮しなければならず、公共団体の等の事務所・事業所はパートナーシップ証明を十分に尊重して、公平かつ適切な対応をしなければなりません(条例11条)。違反した者に対しては、区長が行為の是正について勧告を行うことができ、勧告に従わない場合は、関係者名等を公表することができるという制裁も定められています(条例15条3項、4項)。

 関係者名の公表は厳しすぎる等賛否両論様々のようですので、今後も制度の行方について注意を払う必要がありそうですね。

元記事

渋谷区でパートナーシップ証明書の制度が全国に先駆けて制定

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