本の売上げを決める?「書店ガール」のポップの書き方

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本の売上げを決める?「書店ガール」のポップの書き方
J-WAVE平日(月〜木)午前の番組「POP UP!」(ナビゲーター:岡田マリア)の
ワンコーナー「PIN UP」。4月7日のオンエアでは、
「書店ガール」というキーワードをピックアップしました。

4月14日から放送がスタートする、AKB48渡辺麻友さんと
稲森いずみさんのW主演の「戦う! 書店ガール」が始まるなど、
今年なにかと注目を集めそうな「書店ガール」。
書店で働く女性を指す言葉ですが、通常のレジや品出しなどの業務のほかに大切なのが、
ポップ(本の紹介)を書くお仕事。このポップによって、本の売上げが全く異なってくることもあるそうです。
今回は、「おもしろポップ」の仕掛人である、
三省堂書店 有楽町店の書店員、新井美枝香さんに話を伺いました。

「つかみが大事って思うんですよね。まず手に取ってもらってなんぼだと思うので、
本の裏に書いてあるあらすじや、私が思ったことはどうでも良くて、とにかく
『なんだコレ!?』って思われることをポッと書いておくと、
みなさまに手に取ってもらえると思います」(新井さん)

たとえば、直木賞を受賞する前に、西加奈子さんの『さらば』を紹介したときのこと。
西加奈子さんにしては、本が分厚く、しかも上下巻というのは初めて。
それにお客さんが躊躇してしまうことを懸念した新井さんは、
ホットケーキの絵を書いて「ぶ厚さはヨロコビだ!」と、ホットケーキも本も分厚い方が嬉しい、
というメッセージのポップを書いたところ、お客さんの共感を多く得たそうです。

「発想の転換で、『重たいな、読み切れるかな、不安だな』じゃなくて、
『おぉ、厚い! 好きな作家さんの本がこんなに読める!』って
いうふうにポップで変えることができたんじゃないかなって思って。
それはお気に入りのポップです」(新井さん)

ほかにも、お酒がキーワードの本には、そばに酒の小瓶を置いたり、
伝えたいことが多すぎる本には、おすすめ文が長過ぎてQRコードにしてしまうなど、
ユニークで自由な発想のポップばかり。ポップ作りのルールはなく、
上からでも下からでもない目線、友だちに本をすすめる感覚を大切にしているとか。

また、友人も書店員ばかりだという新井さん。チェーンも店舗も違う書店員同士のコミュニティーがあり、
自分たちの好きな一冊を売るために一緒にフリーペーパーを作って、
チェーンの垣根を超えて、三省堂・紀伊国屋・丸善などの
各店舗に置いてみることもあるそうです。これは、よく考えたらすごいことですよね。

ちなみに、オンエア当日には、全国の書店員が選ぶ「2015年本屋大賞」の発表会が開催され、
大賞受賞作に上橋菜穂子さんの『鹿の王』(角川書店)が選ばれました。
通勤や通学、休日のお供の本を見つけに、
書店に立ちよってみてはいかがでしょうか。もちろんポップに注目してみてくださいね。

【関連サイト】
「POP UP!」オフィシャルサイト
http://www.j-wave.co.jp/original/popup/

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