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大阪桐蔭の5億円裏金騒動で渦中の前校長を追い込む資料入手

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 センバツ甲子園でベスト4入りを果たした大阪桐蔭が、大会期間中に「5億円裏金問題」で揺れた。

「不正を主導した前校長は『知らなかった』とシラを切っているが、こっちには証拠があるんです!」

 同校を運営する学校法人・大阪産業大学(以下、大産大)の教職員組合幹部はそう憤慨した。

 大阪桐蔭といえば藤浪晋太郎(阪神)、中田翔(日ハム)らを輩出した甲子園常連校だが、昨秋に不適切な会計処理が発覚した。大産大が設置した第三者委員会が3月25日に調査結果を公表。その結果、模試の受験料などを実際かかる費用よりも多く保護者から徴収し、差額を簿外の口座などにプールしていたことが明らかになった。第三者委委員長の弁護士・畠田健治氏が語る。

「簿外の資金は5億円にのぼります。残っていた伝票や領収証から、100万円以上の高級バッグやエルメスのスカーフなどの購入に使われていたことが判明しました」

 5億円のうち少なくとも1億2000万円が不正に流用された。「塾関係者の接待などに使っていた」(同校関係者)といい、それを主導したとされるのが前校長M氏だ。

 M氏は1988年から25年間校長を務め、退任してからも教育相談役として学校に残った。相談役の給与とは別に簿外資金からM氏と学校職員だったM氏の娘に毎月それぞれ50万円、30万円が振り込まれ、その総額は約1700万円にのぼる(問題発覚後に返却)。

 M氏は第三者委のヒアリングに対し、簿外口座の存在、自身への振り込みが簿外口座からのものだったことを「知らなかった」と答えている。

 冒頭の組合幹部はこう反論する。

「1992年に桐蔭の組合が発足した際、今回第三者委が問題にした『生徒からの徴収金』がどうなっているか明確にすべきだと学校側に要求しているのです。つまり20年以上前から学内で議論の対象となっていて、当時の校長だったM氏が知らないはずはない」

 本誌が入手した1992年1月24日付の組合の「要求書」には確かに〈生徒から徴収した金銭(副教材費、模擬テスト代、各種検定試験代、その他)のバックマージンの使途を明らかにすること〉とある。少なくとも長年労使交渉のテーマだったことは間違いない。

「娘に『入試企画渉外部長兼教育室長』という肩書きや個室を与えていたことも学校経営の私物化の象徴です。組合はM氏の責任を今後も追及していく」(同前)

 大産大に今後の対応などを取材したが、回答はなかった。元東京高検検事の弁護士・牧野忠氏はこう語る。

「裏金を私的に流用したのなら業務上横領が成立する可能性が高い。組合だけでなく学校法人がM氏らの刑事責任を追及するための被害届提出や民事訴訟の提起の動きに出ることが考えられます。

 また父兄が学校に騙された構図にもなるので、保護者が学校関係者を詐欺罪や業務上横領で告訴したり、学校を相手取る集団訴訟も当然起こり得る。被害者はあくまで模試などのためだと考えてお金を払った保護者ですから」

 前校長はKO寸前である。

※週刊ポスト2015年4月17日号


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